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  ホーム > Jootoマガジン > クリティカルパスとは?クリティカルチェーンやガントチャートとの違いを解説
公開日:2026/05/11
最終更新日:2026/06/17
5月 11

クリティカルパスとは?クリティカルチェーンやガントチャートとの違いを解説

プロジェクトマネージャーが工程管理の打ち合わせをしている画像。クリティカルパスとは、プロジェクト内のタスクや工程を順序・依存関係に沿って結び、所要時間が最長となる経路を把握する手法。クリティカルパスの把握は、遅延リスクやボトルネックを防ぎ、進捗管理や優先順位の判断に役立つ

Jootoアイコン この記事の概要

クリティカルパスとは、プロジェクト内のタスクを順序や依存関係に沿って結んだとき、所要時間が最長となる経路のことです。
この経路上で遅れが出ると、プロジェクト全体の進捗状況に影響し、遅延につながりかねません。そのため、WBSでタスクを洗い出し、PERT図で矢印やノードを使って工程の依存関係を視覚的に整理する必要があります。
クリティカルパスを把握すれば、プロジェクトマネージャーは優先順位やリソース配分を判断しやすくなります。

クリティカルパスとは、プロジェクトの一連の工程を結んだとき、最も時間のかかる最長の経路のことを指します。

プロジェクトの目標達成には、タスクやプロセスを可視化する必要があります。
特定のタスクが終わらないと作業を開始できないタスクがあるため、タスク間の関連性を把握しておかないと、致命的な遅れが発生する可能性があるからです。

このようなときに役立つものが、クリティカルパスです。
「クリティカルパス」や「クリティカルパス法」という言葉を聞く機会はあっても、その中身を詳しく知らない方も多いでしょう。

今回は、「クリティカルパスとは何か」「なぜプロジェクトの進行にクリティカルパスが重要なのか」を解説していきます。
クリティカルパスの把握に役立つ管理ツールも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

  • クリティカルパスとは
  • クリティカルパスを把握するメリット
    • タスクの優先度の決定
    • スケジュール管理の効率化
    • ボトルネックの回避
    • 今後のプロジェクトの計画に有用
  • クリティカルパスのデメリット
    • 大規模プロジェクトでは依存関係が複雑になりやすい
    • リソース制約を反映しにくい
    • 不確実性が高いと所要時間の見積もり精度が下がりやすい
  • クリティカルパスの求め方
    •  1.タスクのリストアップ
    • 2.タスク間の依存関係を把握
    • 3.PERT(Program Evaluation and Review Technique)図の作成
    • 4.タスクの所要期間を推定する
    • 5.クリティカルパスを特定する
    •  6.クリティカルパスとスケジュールを調整する
  • クリティカルパスと併用するプロジェクト管理手法
    • クリティカルパスとクリティカルチェーンの違い
    • クリティカルパスとガントチャートの違い
  • クリティカルパスの把握にはタスクの洗い出しから
    • WBSのテンプレートにはJooto
  • よくある質問
    • この記事の監修

クリティカルパスとは

クリティカルパス(Critical Path)とは、プロジェクトの一連の工程を結んだとき、最も時間のかかる経路のことであり、プロジェクトの全工程を最短時間で完了させるために重要な作業経路のことです。

この概念を用いて工程管理や工期の短縮を図るクリティカルパス法 (Critical Path Method, CPM)とは、プロジェクト完了のために実行しなければならないクリティカルなタスクを特定する手法のことを指します。

そもそもクリティカルパス法は、化学会社デュポンが化学プラントの建設時間を抑える目的で開発したプロジェクト管理手法のことです。
プロジェクト規模が大きくなると、単純にタスクの数が増え、タスク間の依存関係も複雑化します。

そうなるとプロジェクトにおける重要タスク、つまり遅れが生じるとプロジェクト全体の遅延につながるようなタスクの把握が難しくなります。
このような遅延が許されないクリティカルなタスクを把握することで、プロジェクトが成功しやすくなるのです。

前述のように、クリティカルパスが遅延するとプロジェクト進行の遅れにつながるため、他のタスクをどれほど短縮できても、意味がありません。


プロジェクトを管理するPM(プロジェクトマネージャー)は、クリティカルパスを早い段階で把握し、遅れないような対策を行います。
もし遅れたら早めに発見できるように気をつける必要があります。


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クリティカルパスを把握するメリット

プロジェクトの全体像を把握し、タスクの優先順位を明確化する。これにより、プロジェクトマネージャはリソースの最適化を図り、効率的なスケジュール管理と進捗の追跡を実現し、計画の精度を高めることが可能

クリティカルパスを把握するメリットは、以下の4つです。

  • タスクの優先度の決定
  • 効率的なスケジュール管理
  • ボトルネックの回避
  • 今後のプロジェクトの計画に有用

詳しく解説します。

タスクの優先度の決定

クリティカルパスの把握は、タスクの優先順位付けに役立ちます。
プロジェクトにクリティカルパスを導入することで重要度の高いタスクを明確化できるため、優先順位が付けやすくなるのです。

タスクの優先順位が明確になれば、人員やお金などのリソースの最適な分配につながるでしょう。

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スケジュール管理の効率化

クリティカルパスが明確になることで、プロジェクト全体にかかる作業日数や必要工数が明瞭になり、効率的なスケジュール管理が実現します。

特に、プロジェクト全体の進捗状況を管理するプロジェクトマネージャーは、クリティカルパスを中心に進捗を確認することで、問題が生じた場合に即座に対応したり、スケジュールの遅延を防止したりできるでしょう。

突然のスケジュール変更が発生しても、クリティカルパスを把握していれば柔軟に対応できます。

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ボトルネックの回避

プロジェクトの全体像とタスクの依存関係を把握することで、ワークフローの停滞を引き起こすボトルネックを早期に発見する。これにより遅れのリスクを回避し、並行作業のスケジューリングを最適化して効率化を進めることが可能

クリティカルパスの特定を通じてプロジェクトの全体像を把握できれば、潜在的なボトルネックを発見しやすくなります。
瓶の首に由来するボトルネックとは、ワークフロー内で停滞や生産性低下など、良くない影響を与えている箇所を示す言葉です。

プロジェクトの作業工程にボトルネックがあると、それ以外の工程が円滑に進められていても、プロジェクト全体を通して多くの時間を要してしまいます。

クリティカルパスは、ネットワーク図を利用してタスクの依存関係を表すことで全体像を把握できるため、並行して行えるタスクと独立して行うタスクとを分けてスケジュール設計できます。

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今後のプロジェクトの計画に有用

クリティカルパスの把握は、今後のプロジェクト計画を立てる際にも役立ちます。

プロジェクトの計画時に想定されたタスクのスケジュールと、実際のタスクの進捗状況は異なるものです。
それはクリティカルパスでも同じことがいえるでしょう。

想定のクリティカルパスと実際のクリティカルパスを比較することで、今後のプロジェクトの計画に反映でき、プロジェクトの精度を高めることにつながります。


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クリティカルパスのデメリット

クリティカルパスはプロジェクトの重要な経路を把握するのに役立つ一方で、タスクの規模やリソースの状況によっては、計画と実際の進行にズレが生じる場合があります。

主なデメリットは以下の三つです。

  • 大規模プロジェクトでは依存関係が複雑になりやすい
  • リソース制約を反映しにくい
  • 不確実性が高いと所要時間の見積もり精度が下がりやすい

クリティカルパスを活用する際は、三つの注意点を理解したうえで、進捗状況に応じた計画の見直しが大切です。

大規模プロジェクトでは依存関係が複雑になりやすい

大規模プロジェクトでは、タスクや工程が増えるため、クリティカルパスの作成や更新に手間がかかります。

具体的には、以下の要素が原因です。

  • タスクの数が増える
  • 並行して進む工程が増える
  • ある作業が完了しないと次に進めないなどの依存関係が増える
  • 複数の経路が絡み合う

例えば、WEBサイト制作では、デザイン・原稿作成・コーディング・画像準備のそれぞれに確認や修正が行われるため、依存関係が多く、工程管理が複雑化します。

大規模プロジェクトでクリティカルパスを活用する際は、PERT図で工程の依存関係を整理し、管理ツールを使って進捗を定期的に確認する必要があります。

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リソース制約を反映しにくい

クリティカルパスは、作業の順序や依存関係をもとにスケジュールを算出するため、人・モノ・予算などのリソース制約を反映しにくい場合があります。

実際に、以下の制約が考えられます。

  • 担当者の人数が足りない
  • 特定の人に作業が集中している
  • 同じ人が複数のタスクを担当している
  • 必要な機材やツールが使えない
  • 予算に限りがある

PERT図上では無理のないスケジュールに見えても、こうした制約によって、実際の進捗では遅れが生じる可能性があります。

計画を立てる際は、リソースやバッファを含めて把握するクリティカルチェーンと、担当者ごとの進捗を確認しやすいガントチャートの併用がおすすめです。

不確実性が高いと所要時間の見積もり精度が下がりやすい

クリティカルパスを特定するためには、各タスクにかかる所要時間の見積もりが必要です。

しかし、以下のような不確実性が高いプロジェクトでは、最初の段階で正確な所要時間を算出しにくい場合があります。

  • 初めて取り組む業務
  • 要件がまだ固まっていない案件
  • クライアント確認が多い案件
  • 外部要因に左右される作業

こうした状況では、当初は3日で完了すると見積もったタスクでも、5日以上かかることも少なくありません。

各タスクにかかる所要時間の見積もりにズレが生じると、クリティカルパス自体が変わる可能性が出てきます。

そのため、不確実性が高いプロジェクトでは最初に作成した計画を固定せず、リアルタイムで進捗を確認しながらクリティカルパスを定期的に見直すことが重要です。

クリティカルパスの求め方

タスクのリストアップ・依存関係の把握・PERT図の作成・所要期間の推定・クリティカルパスの特定・スケジュール調整の6ステップを表した画像。タスクの順序を矢印で結び、所要時間を見積もることで、プロジェクト全体の最長経路を算出し、遅れやボトルネックの早期発見、進捗管理に活用できる

クリティカルパス法によってプロジェクトを効率化する具体的なステップは、以下のとおりです。

  1. タスクのリストアップ
  2. タスク間の依存関係を把握
  3. PERT(Program Evaluation and Review Technique)図の作成
  4. タスクの所要期間を推定する
  5. クリティカルパスを特定する
  6. クリティカルパスとスケジュールの調整

それぞれについて詳しく解説します。

 1.タスクのリストアップ

まずはプロジェクトに必要なすべての作業・タスクをリストアップしましょう。
このとき、作業分解構造図と呼ばれるWBS(work breakdown structure)を利用してプロジェクトを階層的に整理していきます。

タスクをツリー状に分解することで、タスクの抜け漏れを防ぐのみならず、タスクの親子関係が明白になります。
ここで作られるWBSは、ガントチャートやクリティカルパスのベースとなるものです。

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2.タスク間の依存関係を把握

WBS(work breakdown structure)をもとに、タスク間の依存関係を把握しましょう。
ここでは独立しているタスクか、並行して行えるタスクかをチェックできます。

例を挙げると、製造業において部品の組立作業を行うには、あらかじめ部品の仕入れを完了させないと進められません。
一方で、組立に必要な製造設備の整備は独立して実行できる業務であり、部品の仕入れ業務と並行して行えます。

このように依存関係を表したタスクリストを、「作業シーケンス (順序)」と呼び、クリティカルパスの決定に活用します。

3.PERT(Program Evaluation and Review Technique)図の作成

PERT(Program Evaluation and Review Technique)図の作成方法。WBS(work breakdown structure)で洗い出したタスクの依存関係を、矢印で結んだネットワーク図(PERT図またはアローダイアグラム)として視覚的に図示する。各工程の所要時間を見積もり、プロジェクト全体の工程表を作成する手法

タスクの情報が精査され、いよいよクリティカルパスを把握していくためには、WBSからネットワーク図を作成する必要があります。
タスク間の依存関係を図示でき、クリティカルな工程を見極めるのに便利なPERT図を用いるとよいでしょう。

PERT図とは「Program Evaluation and Review Technique」の略で、プロジェクト内の各タスクの順序と依存関係を矢印(アロー)と結合点(ノード)で表したネットワーク図のことです。

タスクを矢印で結び、工数を記載して表したもので、IT業界では「アローダイアグラム」と呼ばれています。


クリティカルパスにおけるPERT図は、タスクを時系列にまとめたフローチャート(工程表)です。

時系列にタスクを並べ、タスク間の依存関係を矢印で図示していくことで、最終的にプロジェクトのスケジュール設計に役立ちます。

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4.タスクの所要期間を推定する

ネットワーク図(PERT図)でプロジェクトの全行程が特定されたら、各タスクの所要時間を見積もっていきます。
クリティカルパスはフローチャート内の最長の経路であるため、各タスクの所要時間の見積もりは、クリティカルパスを把握するうえで重要な作業です。 

所要時間を見積もる方法としては、「これまでの経験や知識をもとに推測する」「過去の実績をベースにする」「業界標準を基準にする」などがあります。
上の図では、丸はタスクを表し、数がタスクの順序を示しています。
矢印のそばに黄色で日数が記載されていますが、その日数がタスクを終わらせて次のタスクに移れる工数です。

5.クリティカルパスを特定する

フォワードパスとバックワードパスを用いて各タスクの最早・最遅開始日数を算出し、その差であるフロート(余裕日数)がない経路を特定する。この遅れることが許されない最長の経路がクリティカルパスであり、プロジェクトのスケジュールを決定

クリティカルパスを特定していきましょう。

まず上図においてタスクの上の四角枠内に記載されている日数は、最も早くそのタスクにとりかかれるタイミングです。
①→②と①→③、①→④は同時に作業を進めます。
タスク間の依存関係の把握は、ここに反映されるのです。

では、最も早くタスクに取りかかれるタイミングを見ていきます。
図の左から右へと工数を足していけば、そのタイミングがわかります。

順番に見ていきましょう。
①から②へ移るには、4日かかります。
②から③には5日かかり、③から⑥には1日です。
また、①から③へ移るには、3日かかります。
①→②→③→⑥は合計10日、①→③→⑥は合計4日かかります。

ここで注視したいポイントが①→④→⑤→⑥の経路です。
①→④が2日、④→⑤が3日、そして⑤→⑥が10日かかり、合計で15日かかります。
⑥のタスクを始めるにはその前の工程が完了している必要があるため、①→④→⑤→⑥の経路が終わらないと他の工程がどれほど早く終わっていても先へ進めることができません。

このようにして上図のタスク上の枠内の日数が、最短でタスクにとりかかれる日数になります。

PERT図で最早開始日と最遅開始日を比較し、各タスクのフロート日数を確認する画像。余裕(バッファ)がない経路を見極めると、プロジェクト全体の遅延につながるクリティカルパスを特定できる

次に、最も遅くタスクに取りかかれるタイミングを見ていきましょう。

先ほどとは逆に右から左へ数字を引いていきます。
その数字を先ほどの四角枠に赤字で記載します。
最も遅くタスクに取りかかれるタイミングを割り出したら、その日数と先ほどの最短でタスクに取りかかれるタイミング(枠内の黒字日数)を見比べてみてください。

それぞれの日数に差があるものとないものがあります。
差がないタスクは、予定どおりに終わらないと全体が遅れてしまう重要な経路ということです。
差がない経路がクリティカルパスになります。
今回の例では、上図のとおり「①→④→⑤→⑥→⑦→⑧」がクリティカルパスです。

このタスクの最早開始日と最遅開始日の差を、フロート日数と呼びます。
フロート日数以内であれば、遅延が生じてもプロジェクトの進行に問題が生じることはありません。

 6.クリティカルパスとスケジュールを調整する

プロジェクトにおいて、クリティカルパスは最長の経路です。
クリティカルパスが短縮できれば、プロジェクト全体のスケジュールの短縮につながるでしょう。

クリティカルパスの短縮には「クラッシング」と「ファストトラッキング」という手法があります。
クラッシングはリソースの追加のことで、例としてはタスクの処理能力を一時的に向上させるために増員することや、ツールの導入などが当てはまります。

ファストトラッキングはタスクの並列実行のことで、現行タスクと後発タスクを同時並行で進めることです。
例を挙げると、Aタスクが終わってからBタスクを進める場合、AタスクでつまずくとBタスクがスタートできないため、複数タスクを同時進行しておくことで、後工程への遅延を防ぎます。
ただし、ファストトラッキングは本来の順序と異なるため、手戻りが発生するリスクもあります。
Aタスクで重大なトラブルなどがあればBタスクが無駄になるなど、管理が難しくなることが欠点です。


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クリティカルパスと併用するプロジェクト管理手法

クリティカルパスと併用すべきプロジェクト管理法「クリティカルチェーン」や「ガントチャート」を導入するPM。リソースの依存関係とバッファを考慮するクリティカルチェーンや、棒グラフで進捗状況を示すガントチャートと併用する。クラッシングやファストトラッキングによるスケジュール短縮を図り、より現実的なプロジェクトの進捗管理を実現

実際のプロジェクト進行において、クリティカルパスと併用しながらプロジェクトを管理する手法として、以下の二つが挙げられます。

  • クリティカルチェーン
  • ガントチャート

クリティカルパスとの違いや、併用する理由を解説していきます。

クリティカルパスとクリティカルチェーンの違い

クリティカルチェーンとは、プロジェクトにおける各タスクのスケジュールや予算などを限界まで抑え、その分をプロジェクト全体のバッファとして設定する管理手法のことです。

前述のように、ネットワーク図(PERT図)上で、最長の作業経路がクリティカルパスです。
クリティカルパスは「作業工程上の依存関係」のみに考慮した計画であるのに対し、クリティカルチェーンは「作業工程上の依存関係」に加え「リソースの依存関係」を考慮した計画という違いがあります。
(リソース・・・resource=ヒト・モノ・カネなど)

つまり、クリティカルパスはリソースをいくらでもつぎ込める前提で、最短何日かを求めるものですが、実際にはタスクAが完了しないとタスクBの要員が確保できないなど、リソースには限度があるでしょう。
なお、リソースは人だけに限らず、作業する機械や場所なども含まれます。

その他、クリティカルチェーン法ではリソースの不確実性をマネジメントします。
リソースの不確実性とは、要員の体調不良や機械の故障などが該当するでしょう。

プロジェクト計画において、クリティカルチェーンとクリティカルパスは組み合わせて用いることがあります。
初めにリソースを考えないクリティカルパスを求め、準備できるリソースに照らし合わせてクリティカルチェーンを考える手法です。

このようにリソースに合わせてクリティカルパスを修正し、プロジェクト全体にバッファ(余裕)を持たせる手法がクリティカルチェーンです。

なお、PMBOK第3版からは、プロジェクトスケジューリングではリソース競合に配慮することが前提となったため、その前提に従うとクリティカルチェーンとクリティカルパスは同義といえるようになりました。

クリティカルパスとガントチャートの違い

ガントチャート(Gantt chart)は、横の棒グラフによってプロジェクトの進捗状況を示す表のことです。
プロジェクト管理や工程管理のために用いることが多く、設定されたタイムラインによってタスクを追跡します。

クリティカルパス、ガントチャートともに「作業工程上の依存関係」を示している点は同じですが、目的と表し方に違いがあります。

それぞれのツールの特徴を見てみましょう。

クリティカルパス

  • 重要タスクの可視化と、プロジェクトの所要期間を算出
  • ネットワーク図でタスク間の依存関係を表示
  • リソース情報は含まない
  • 作業計画をネットワーク図にできるが現行のタイムスケールは含まない

ガントチャート

  • プロジェクト内の全タスクの進捗を可視化
  • 棒グラフでタスクを表示する
  • 各タスクのリソース情報を表示
  • 作業計画にタイムスケールが含まれる

クリティカルパスとガントチャートを併用することで、クリティカルパスを追跡しながら計画通りにプロジェクトを進行できます。

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クリティカルパスの把握にはタスクの洗い出しから

クリティカルパスが遅れるとプロジェクト全体が遅れるため、PM(プロジェクトマネージャー)は早めにクリティカルパスを把握し、進捗を注視しておく必要があります。

しかし、プロジェクトの規模が大きく複雑になれば、プロジェクトの中からクリティカルパスを見出すことは容易ではありません。
時間がかかる大きな工程だけがクリティカルパスに該当するのではなく、簡単で小さな工程もクリティカルパスになる可能性があります。
つまり、クリティカルパスを確定するためには、プロジェクト内のすべてのタスクを漏れなく洗い出し、プロジェクトの全体像を把握する作業が必要不可欠になります。
そのために必要な工程が、WBSの作成です。

WBSのテンプレートにはJooto

タスク・プロジェクト管理ツールJootoを紹介する画像。WBSでタスクを洗い出し、順序や依存関係、所要時間を整理すると、クリティカルパスの経路をスムーズに把握できる。Jootoの看板ボートやガントチャートにより、進捗状況の追跡と遅延リスクの管理を効率化できる

WBSの作成には、タスク・プロジェクト管理ツールJootoがおすすめです!
Jootoには、WBS作成に必要な機能が揃っています。

カンバンボードにタスクカードを作成したら、タスクの順序の入れ替えやリスト間の移動はドラッグ&ドロップで簡単に操作可能です。
プロジェクトの進行過程では、突発的な変更や修正が発生する場合があるでしょう。
そのような場合でも、Jootoなら簡単に変更や修正に対応できます。

JootoでWBSを作成してプロジェクト管理を行えば、無駄のない効率的なスケジューリングが実現します。
ぜひ、JootoのカンバンボードをWBSのテンプレート代わりにお使いください。

Jootoには他にも便利な機能が多数搭載されています。
ガントチャートの自動生成機能もその一つです。
タスクの期日を設定することで、ガントチャートがワンクリックで自動生成されます。
スケジュールに変更が生じた際も直感的な操作で変更でき、変更した期日はタスク一覧にも自動で反映されます。

基本機能は無料プランでも利用可能!
その他さまざまなお得なプランをご用意しております。

「プロジェクト管理に課題がある」「プロジェクト管理を効率化したい」場合は、一度Jootoをチェックしてみてください。
実際に触れてみればその利便性を実感できるでしょう。

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よくある質問

クリティカルパスについてよくある質問をまとめました。

クリティカルパスとは?

クリティカルパスとは、プロジェクトの一連の工程を結んだとき、最も時間のかかる最長の経路のことです。
クリティカルパスの考え方を用いてプロジェクト完了のために実行しなければならないタスクを特定する手法のことを、クリティカルパス法 (Critical Path Method, CPM)と呼びます。

クリティカルパスを把握するメリットは?

クリティカルパスを把握するメリットは、以下の4つです。
・タスクの優先度の決定
・効率的なスケジュール管理
・ボトルネックの回避
・今後のプロジェクトの計画に有用
クリティカルパスを把握すると、遅延につながる重要な経路を早期に特定でき、リソース配分や進捗管理の精度を高められます。

クリティカルパスのデメリットとは?

クリティカルパスのデメリットは、以下の三つです。
・大規模プロジェクトでは依存関係が複雑になりやすい
・リソース制約を反映しにくい
・不確実性が高いと所要時間の見積もり精度が下がりやすい

PERT図上では無理のないスケジュールに見えても、実際の進捗では遅れが生じる場合があります。
進捗状況に応じて計画を見直し、必要に応じてクリティカルチェーンやガントチャートを併用しましょう。

クリティカルパスを見つける具体的な手順は?

クリティカルパス法によってプロジェクトを効率化する具体的なステップは、以下のとおりです。
1.タスクのリストアップ
2.タスク間の依存関係を把握
3.PERT(Program Evaluation and Review Technique)図の作成
4.タスクの所要期間を推定する
5.クリティカルパスを特定する
6.クリティカルパスとスケジュールの調整

WBSとは?

WBS(Work Breakdown Structure)とは、プロジェクト全体を細かな作業レベルに分解した構造図のことです。
「作業分解構成図」とも呼ばれます。
WBSでタスクを洗い出すと、作業の抜け漏れを防ぎ、ガントチャートやクリティカルパスの作成に役立ちます。

PERT図とは?

PERT図とは「Program Evaluation and Review Technique」の略で、プロジェクト内のタスク順序や依存関係を表した図のことです。
作業タスクを丸で表したタスクを矢印で結び、各工程にかかる工数や所要時間を記載します。
PERT図を作成すると、どの工程が並行して進められるのか、どの経路がクリティカルパスに該当するのかを把握しやすくなります。

クリティカルパスとクリティカルチェーンの違いは?

クリティカルパスは、作業工程上の順序や依存関係をもとに、プロジェクト全体で最も所要時間が長い経路を把握する考え方です。
一方、クリティカルチェーンは「作業工程上の依存関係」に加え、リソースを考慮して計画を立てる手法です。
クリティカルチェーンはリソースの不足や作業の遅れに備えてバッファを設定するため、より現実に近いスケジュール管理に役立ちます。

クリティカルパスとガントチャートの違いは?

ガントチャートは、主にタスクの進捗管理のために用いられ、縦軸にタスク、横軸に日付を記載したチャート図で示されます。
これに対してクリティカルパスは、プロジェクトのスケジュールのなかで最も時間がかかると想定される工程のことです。
ガントチャートを作成するにあたってクリティカルパスを特定することで、計画通りにプロジェクトを進行できます。

クリティカルパスとボトルネックの違いとは?

クリティカルパスとは、単にプロジェクトの全工程のなかで最も時間のかかる経路のことを指します。
これに対してボトルネックとは、プロジェクトの全工程のなかで停滞や生産性低下など、よくない影響を与えている箇所のことです。
クリティカルパスとボトルネックの両方を管理することで、プロジェクトの成功率が高まります。

クラッシングとは?

クラッシングとは、リソースの追加を意味する言葉です。
タスクの処理能力を一時的に向上させるために増員することや、ツールの導入などが当てはまります。
クリティカルパス上のタスクにクラッシングを行うと、プロジェクト全体のスケジュール短縮につながる場合があります。

ファストトラッキングとは?

ファストトラッキングとは、タスクを並列実行することで、現行タスクと後発タスクを同時並行で進めることを指します。
ただし、本来の順序と異なる進め方になるため、手戻りや管理の複雑化が生じる可能性があります。

この記事の監修

蓮池美雨
株式会社PR TIMES 営業チーム

新卒で化学メーカーに入社。秘書として経験を積んだのち、製造業向けクラウドサービスの新規事業立ち上げに携わり、法人営業、パートナーセールス、展示会出展などを担当。

PR TIMESに入社後は、Jootoの営業チームにて、新規のお客様へ業務に合わせてJootoをご活用いただけるよう、ご提案やご支援を行う。

アートに詳しいわけではないが、美術館に行くのが好き。

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記事のコメント

クリティカルパスは「最長の経路」ですが、実際のプロジェクトでは、メンバーの稼働状況や急な仕様変更でクリティカルパス自体が途中で変わることも珍しくありません。大切なのは一度作成して終わりにせず、進捗の節目ごとに見直すこと。タスクの依存関係や期日を更新しやすい仕組みを整えておくと、計画と現場のズレを早く察知し、遅延の芽を小さいうちに摘めるようになります。

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