この記事の概要
プロジェクト管理(プロジェクトマネジメント)とは、目標達成に向けてプロジェクト全体を管理する仕組みのことです。
トラブルを防いで効率的に業務を進め、プロジェクトを成功へと導くために欠かせません。
プロジェクト管理を効果的に運用するには、WBSの活用やスケジュールの明確化、リスク管理の徹底、コミュニケーションの円滑化が重要です。
また、管理ツールの活用により、プロジェクト管理を効率的かつ効果的に実施できるようになります。
プロジェクト管理(プロジェクトマネジメント)とは、目標達成に向けてプロジェクトの立ち上げから実施後のフィードバックまで、プロジェクト全体を管理する仕組みのことを指します。
デジタル化やDX推進を背景に、さまざまなプロジェクトが計画され、同時並行で進められることも珍しくありません。
不確実性の高い状況のなかでプロジェクトを遂行するにあたっては、プロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーやリーダー、PMOにはより効率的なプロジェクトマネジメントが求められます。
プロジェクトを確実に実行するためには、スケジュールや予算、人員、品質など、多岐にわたる項目を適切に管理し続けなければならず、進め方もさまざまです。
どのようなマネジメント方法が正解なのか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
この記事では、プロジェクト管理の目的や手順、PMBOKの概要、具体的なプロジェクトマネジメントの手法などを解説します。
ぜひ参考にしてみてください。

目次
プロジェクト管理とは
プロジェクト管理(プロジェクトマネジメント)とは、目標達成に向けてプロジェクトの立ち上げから実施後のフィードバックまで、プロジェクトの全体を管理する仕組みのことです。
具体的には、人・モノ・予算・時間などを管理し、適切にコントロールしていくことを指します。
通常、プロジェクトはプロジェクトチーム単位で進行され、チーム全体のプロジェクト管理は主にPM(プロジェクトマネージャー)の仕事です。
PM(プロジェクトマネージャー)はチームのメンバー全員のタスクや進捗、スケジュールの把握に加え、タスクの優先順位の決定や、関係者との連絡調整に努めるなど、プロジェクト全体をコントロールする役割を担います。
スケジュール、コスト、進捗、リスク、ステークホルダー(利害関係者)など、管理すべき内容は多岐にわたり、PM(プロジェクトマネージャー)には負担が集中する傾向にあります。
また、PL(プロジェクトリーダー)もプロジェクト管理の主導者の1人です。
PL(プロジェクトリーダー)は、より現場に近い立場でプロジェクトが計画どおりに進行するように指揮をとります。
円滑にプロジェクト管理を進めるためには、PMBOKなどの知識体系の活用がポイントとなります。
プロジェクト管理の目的

プロジェクト管理(プロジェクトマネジメント)は、効率的にプロジェクトを成功へ導き、利益を最大化するために行います。
ここでの「プロジェクトの成功」とは、顧客から求められている要件を達成することです。
計画どおりにプロジェクトを進行して要件を満たすためには、QCD(品質・コスト・納期)の管理とコントロールが欠かせません。
最終的なゴールに到達するまでの中間目標として「マイルストーン(milestone)」の設置が重要です。
適切なタイミングで進捗を評価する基準があれば、QCDのバランスが崩れそうな場合でも早期に軌道修正が可能になります。
QCDを最適化し、プロジェクトのゴール到達を支援することがプロジェクト管理の主な目的です。
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プロジェクト管理が重要とされる理由
限られたリソースのなかでプロジェクトの予算や期日(納期)、品質などを守るためには、プロジェクト管理が不可欠です。
プロジェクト管理が不十分な場合、納期や予算をオーバーしてしまったり、顧客が期待する品質を満たせなかったりと、トラブルに発展するリスクがあります。
結果として顧客からの信頼を失い、その後のビジネスにも悪影響を及ぼすでしょう。
近年はデジタル化やDX推進を背景に、さまざまなプロジェクトが計画され、同時並行で進められる状況も増えています。
不確実性の高い複雑な環境下であっても、プロジェクトを適切に管理していれば、トラブル発生時にすぐに対処して軌道修正を図ることが可能です。
その結果、チーム全体の生産性が向上し、プロジェクトの成功率を高めることにつながるため、プロジェクト管理の重要性はますます高まっています。
適切なプロジェクト管理により得られる3つのメリット

適切なプロジェクト管理は、期限や予算を守ることにとどまらず、チーム全体・組織全体にとって以下のようなメリットをもたらします。
- プロジェクトの品質を向上させる
- プロジェクトのスムーズな進行が可能になる
- より効率的なリソース配分を実現できる
管理体制が整っていれば関係者間の認識のズレを防ぎ、プロジェクトの成功率を高めることが可能です。
それぞれのメリットを具体的に確認していきましょう。
プロジェクトの品質を向上させる
適切なプロジェクト管理で得られるメリットは、顧客が求める要件やゴールが明確になり、成果物の品質向上が見込めることです。
プロジェクト進行の各段階でレビューやテストを計画的に組み込めるようになり、手戻りや重大なエラーの予防につながります。
また、初期段階でチーム内に品質基準の共通認識を構築できるため、期待される水準を満たした成果物を安定して納品できるようになります。
過去のデータを蓄積すれば、継続的な品質改善が期待できることもプロジェクト管理導入のメリットです。
プロジェクトのスムーズな進行が可能になる
プロジェクト管理によりタスクの優先順位やスケジュールが可視化され、プロジェクトをスムーズに進行できるようになることもメリットの一つです。
誰がいつまでにどの作業をするべきかが明確になることで、作業の停滞や抜け漏れを防げます。
進行状況を常に把握できるため、遅延の兆候や予期せぬトラブルが発生した際にも素早く軌道修正を図ることが可能です。
無駄な作業やコミュニケーションの行き違いも減少し、チーム全体の生産性が大きく向上します。
より効率的なリソース配分を実現できる
適切なプロジェクト管理のメリットは、プロジェクト全体の工数やタスク量が可視化されることで、限られた人的資源や時間、予算を無駄なく活用できることです。
メンバーそれぞれのスキルや業務の空き状況を把握できるため、一部の人に負担が集中するのを防ぎ、最適な人員配置を実現できます。
また、特定のメンバーへ負担が偏る事態を防ぐことにもつながります。
チームのモチベーション維持に貢献するだけでなく、不要な待機時間や余剰コストの削減にもつながるため、プロジェクト全体の費用対効果を高められます。
プロジェクト管理の手順

プロジェクトマネジメントの管理項目は多岐にわたることを解説しました。
ここからは、具体的にどのような流れでプロジェクト管理(プロジェクトマネジメント)を進めればよいのか、手順を説明します。
プロジェクト管理の一般的な手順は、以下のとおりです。
- 目的(ゴール)の決定
- タスクの洗い出し
- スケジュールの決定
- 進捗管理・スケジュールの見直し
それぞれのステップを詳しく解説します。
1.目的(ゴール)の決定
まずは、プロジェクトの目的(ゴール)を決定し具体化します。
目標が曖昧では、チームのメンバーそれぞれの基準がバラバラになってしまい、どこに向かって進めればよいのかわからず、モチベーションの低下を招いてしまうでしょう。
特にQCD(品質・コスト・納期)の目的(ゴール)を明確に設定しておくことで、タスクの優先順位を決定しやすくなります。
2.タスクの洗い出し
プロジェクトの開始から終結までに必要なタスクをすべて洗い出します。
このフェーズでは、タスクに抜けや漏れがないようにしなければなりません。
万が一、プロジェクトの進行中に抜け漏れが生じた場合、大幅な軌道修正が必要になり、新たにステークホルダーとの調整が必要になる場合があります。
洗い出したタスクは、何から手をつけるべきかすぐにわかるレベルのサブタスクまで細分化しましょう。
細分化により、タスクにかかる作業時間の見積りが容易になり、スケジュールの計画立案や、タスクを割り振るときにも役立ちます。
タスクの洗い出しは無駄なタスクの発見にも有効で、さらに無駄の排除はコスト削減にもつながります。
3.スケジュールの決定
洗い出したタスクをもとにスケジュールを決定します。
各タスクを期日までに終わらせるためにどのくらいの人員が必要なのかを割り出し、リソースを確保します。
余裕を持ったスケジューリングを心がけることで、プロジェクトの進行中にトラブルや遅延が生じた場合でも対処する時間を持つことができ、納期(期限)を守ることにつながります。
4.進捗管理・スケジュールの見直し
プロジェクトが動き出したら、常に進捗状況を追跡し、チェックしましょう。
遅延やトラブルの発生に素早く気付くことで、早い段階で軌道修正が可能になります。
プロジェクトが何の問題もなく計画どおりに進むケースは稀です。
一つのタスクの遅延が全体に影響を及ぼすこともあります。
リアルタイムで進捗管理をし、チーム内でコミュニケーションを取りながら、何かトラブルが起きたらすぐにスケジュールを見直せる環境を整えておきましょう。
また、プロジェクト終結後には、適切な管理が行われたかどうかの振り返りを実施しましょう。
得られた反省点や課題をナレッジとして蓄積し、次回のプロジェクトに活かしていけます。
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プロジェクト管理を成功させるポイント

単にプロジェクト管理を運用するだけでは、プロジェクトの成功にはつながりません。
実務でいかに機能させ、目標を達成するかがポイントです。
ここでは、プロジェクト管理を成功へ導くために押さえておきたい5つの重要ポイントを解説します。
WBS(Work Breakdown Structure)の活用
プロジェクトを成功させるには、プロジェクト管理を徹底し、作業の抜け漏れを防ぐことが重要です。
そこで役立つのが、「WBS(作業分解構造)」の活用です。
WBSによりプロジェクト全体の大きな目標を、実行可能な小さなタスクへと分解していくことで、誰が・いつ・何をするのか、具体的なアクションまで落とし込めるようになります。
ポイントは、タスクの粒度を揃え、各作業の依存関係や必要な工数を正確に見積もることです。
プロジェクトを進める前にWBSに取り組むことが、スケジュールの遅れによるトラブルを未然に防ぐことにつながります。
WBSの具体的な特徴や作成時のポイントは、後述の「プロジェクト管理の代表的な手法とフレームワーク」の項目で詳しく解説します。
スケジュールの明確化
計画を立てる段階で、いかに現実的かつ明確なスケジュールを組めるかもプロジェクトを成功へと導くポイントです。
単に納期などの期限を設けるだけでなく、タスク間のつながりや優先順位を整理し、プロジェクト完了までの具体的な道筋を把握・管理できるようにする必要があります。
また、予期せぬトラブルや修正作業の発生を見越し、あらかじめ適切な余裕期間を設けておくと、スムーズなプロジェクト遂行を実現できます。
リスク管理の徹底
どれほど緻密な計画を立てても、進行中には人員の欠如、仕様の変更、外部環境の変化など、トラブルの発生は完全に防げません。
そのため、事前に想定されるリスクを洗い出し、影響度や発生確率を評価しておくことが成功のポイントです。
リスクが顕在化した際のアクションプランをあらかじめチーム内で共有しておけば、問題発生時に混乱を招くことなく、被害を最小限に抑えながらプロジェクトを遂行できます。
コミュニケーションの円滑化
プロジェクトは多くの人が関わるからこそ、情報共有のスピードと正確性が重要です。
具体的なコミュニケーション円滑化の方法として、定例ミーティングの実施や日々の進捗報告のルールを定め、チーム内の風通しをよくするなどの工夫が求められます。
現場のメンバーが課題・問題点や計画の遅れをすぐに相談できるように、心理的安全性の高い環境を作る必要があります。
また、内部だけでなくクライアントなどの関係者に対しても、定期的に状況を報告し、認識のズレを減らしてトラブル回避につなげましょう。
ツールの有効活用
多岐にわたるタスクや情報を人の手や従来の表計算ソフトだけで管理するのは、情報更新の手間や共有漏れの原因になります。
プロジェクト管理を効率化し、成功率を高めるためには、専用のプロジェクト管理ツールの活用が欠かせません。
ツールを導入すれば、進捗状況のリアルタイムな可視化やガントチャートの自動作成、情報の一元管理など、業務の効率化が可能です。
管理業務の手間を大幅に削減し、チーム全体が本来の業務に集中できる環境を整えましょう。
プロジェクト管理の代表的な手法とフレームワーク

プロジェクト管理を効率化するためには、表やツールを使うなど、さまざまな手法があります。
これらの手法をうまく活用するとプロジェクトの全体像が明確になり、タスクの追跡や進捗管理が容易になります。
ここでは、プロジェクト管理を効率的に進めるための手法やフレームワークを用途に分けて解説します。
開発手法:プロジェクト全体の進め方
プロジェクトを計画から完了までどう進めるか、プロセスを決める手法として代表的なものに「アジャイル(agile)」と「ウォーターフォール」があります。
要件やゴールに合わせて適切な手法を選ぶと、手戻りやスケジュールの遅れなどのトラブルを未然に防げます。
アジャイル(agile)
アジャイル(agile)とは、作業をいくつかの工程に分割し、工程ごとに評価する管理手法です。
従来の開発手法と比較し、柔軟性と迅速性に重きを置いていることが特徴です。
主にソフトウェア開発で用いられる手法ですが、多様な分野で活用されています。
プロジェクトのステージごとにフィードバックを得ながら検証できるため、細かい確認・修正を入れることができ、成果物の品質向上に役立ちます。
顧客ニーズをリアルタイムで反映しやすい手法です。
また、計画どおりの品質が得られない可能性がある場合にも、いち早く気付き、軌道修正できます。
ただし、工程ごとの部分的な管理に目を向けるあまり全体を俯瞰で見られなくなることには注意が必要です。
ウォーターフォール
ウォーターフォールとは、ソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)とも呼ばれ、開発に必要な工程を細かく区切って順番に実行していく管理手法のことです。
アジャイルと比較すると直線的なプロセスであり、一つの工程が完了したら次の工程へ移り、前の工程へは戻りません。
ウォーターフォールではあらかじめすべての工程が決まっており可視化されるため、基本的に顧客がプロジェクトへ関与しないことも特徴の一つです。
昨今では、ウォーターフォールはアジャイルと比較して古いアプローチと見なされることがあります。
近年はテクノロジーの変化が激しく、競合他社の状況によって顧客ニーズが変化しやすいため、プロジェクトの不確実性が高まっています。
このような状況では事前にすべてを計画するのは難しく、顧客ニーズの変化に柔軟に対応しながらプロジェクトを進める方法が主流になりつつあるためです。
しかしながら、要件が明確に定まっていてゴールが明確なプロジェクトに関しては、ウォーターフォールのほうが適する場合があります。
ウォーターフォールとアジャイルのメリット・デメリットを理解したうえで使い分けることが大切です。
フレームワーク:タスク・スケジュールの可視化と管理
開発手法が決まったら、実際の作業を具体的なタスクやスケジュールに落とし込みます。
誰がいつまでに何をするのかを明確にし、チーム全体で直感的に進捗状況を共有・可視化するためのフレームワークを紹介します。
WBS(Work Breakdown Structure)
WBS(Work Breakdown Structure)は作業分解構造とも呼ばれ、プロジェクトの全体像を必要な作業(タスク)に分解して洗い出し、順序を設定してから層分けしてツリー構造に整えることで、全体の工数を把握できるものです。
タスク同士の依存関係やタスク処理に必要なリソースも確認できるため、タスクの優先順位を決定するのに役立つほか、ガントチャートの縦軸を作成するためにも必要な手法です。
全体の工数を把握できれば、スケジュールの計画やタスクの振り分けにも役立ちます。
ガントチャート(Gantt chart)
ガントチャート(Gantt chart)とは、縦軸にタスクや担当者、横軸に日時などを記載した棒グラフのことです。
タスクごと、担当者ごとに進捗状況を可視化し、プロジェクトの全体像を視覚的に把握できます。
ガントチャートは、Excel(エクセル)やGoogleスプレッドシートなどを活用して手軽に作成できます。
Excel(エクセル)やGoogleスプレッドシートを使用するメリットは、特別な技術を必要とせず、コストもかからないことです。
しかし、一から作るとなると手間も時間もかかるでしょう。
適宜テンプレートを活用すれば、時間の短縮になります。
ガントチャートの作成をさらに効率化するためには、ガントチャート作成機能が搭載されているプロジェクト管理ツールを導入する方法がおすすめです。
カンバン
カンバンは生産管理方法の一つですが、プロジェクトマネジメントのフレームワークとして活用されています。
タスクを「作業前」「作業中」「完了」などと時系列で分類し、進捗状況で管理していきます。
プロジェクトのバックログ(積み残し)を視覚的に把握でき、ワークフローやチーム全体が取り組むべきタスクの状況を可視化できることがメリットです。
一方で、タスク間の依存関係や重要度が把握しにくい側面があります。
CCPM(Critical Chain Project Management)
CCPMは「Critical Chain Project Management」の略です。
プロジェクト内の各タスクの期限を可能な限り短く設定し、プロジェクト全体で時間的に余裕を持たせる手法です。
長期のプロジェクトに有効とされ、時間の余裕があることで想定していなかったリスクの発生に備えられます。
一方で、短期のプロジェクトには不向きなことや、メンバー全員の協力意識が不可欠な点に注意が必要です。
管理手法:コスト・組織の高度な管理
タスクやスケジュールに加えて、予算(コスト)や複数のプロジェクトの横断的な管理も重要です。
ここでは、プロジェクトの費用対効果の分析や、組織全体の戦略に基づいた高度なマネジメント手法を解説します。
EVM(Earned Value Management)

EVM(Earned Value Management)とは、プロジェクト全体の工数やコスト、出来高(実績)などをすべて金銭価値として分析するプロジェクト管理の手法です。
コストとスケジュールを一元管理すると、プロジェクトを遂行するなかで予算がオーバーするリスクを防げます。
EVMは、主に下記の4つの指標で構成されています。
- PV(計画予算)
- EV(出来高)
- AC(発生したコスト)
- BAC(完了時の総予算)
これらを比較すれば、スケジュール差異(SV)やコスト差異(CV)を一目で把握できます。
PPM(プロジェクト・ポートフォリオマネジメント)
PPM(プロジェクト・ポートフォリオマネジメント)とは、プロジェクトをポートフォリオとして一元管理する手法です。
チームや組織の戦略的重要性や目標をもとに、複数のプロジェクトをポートフォリオとして管理し、必要なタイミングで実行できているかを把握しながら進めます。
一つのプロジェクトだけでなく、組織全体の動きを管理できるため、同時並行でプロジェクトを進める際に役立ちます。
プロジェクト管理の知識体系(PMBOK)
PMBOK(Project Management Body of Knowledge)とは、プロジェクトマネジメントに関する手法やノウハウを体系的にまとめた参考書のことです。
アメリカに本部を置くPMI(Project Management Institute)がガイドブック「A Guide to the Project Management Body of Knowledge」を発表してから世の中に認知されるようになり、PMBOKを学ぶ人が増えました。
現在では、プロジェクト管理の世界標準として広く浸透しています。
PMBOKを活用するメリットは、属人化しやすいマネジメントのノウハウを体系化し、チームメンバー全員が同じ基準やルールを共有した状態で、プロジェクトを進められることです。
PMBOKをもとにしたプロジェクト管理により、より効率的なプロジェクトのQCD(品質・コスト・納期)の目標達成が可能になります。
PMBOKに基づくプロジェクト管理の管理項目

PMBOKでは、プロジェクトを計画どおりに進めるために「何を管理すべきか」が体系的に定義されています。
例えばPMBOK(第6版)では、プロジェクト管理の目的を「プロセス管理によるQCDの達成」と定義しており、以下の10個の知識体系をプロジェクトマネジメントの管理項目として定めています。
- 統合管理
- スコープ管理
- スケジュール管理
- コスト管理(原価管理)
- 品質管理
- 資源管理(要員管理)
- コミュニケーション管理
- リスク管理
- 調達管理
- ステークホルダー管理
2021年リリースの第7版では、新たに「12の原則」が定義され、第6版から大きなパラダイムシフトがありました。
しかし、実際の現場ではプロジェクトの性質に合わせて、プロセスが明確な第6版を継続して参照して進行されるケースが多く見受けられます。
2025年11月にリリースされた最新の日本語版PMBOK(第8版)では、プロジェクトの各プロセスで具体的に何をすべきかを示す「7のパフォーマンス領域」として、以下の項目が定義されています。
- ガバナンス領域
- スコープ領域
- スケジュール領域
- ファイナンス領域
- ステークホルダー領域
- リソース領域
- リスク領域
ただし、2026年4月時点で第8版日本語版のリリースはされていない背景もあり、まずは最新版のもとになっている第6版の「10の知識エリア」を理解することが重要です。
ここからは、現場で活用されることが多い「10の知識エリア」をもとに、それぞれの項目の具体的な役割を解説します。
プロジェクト管理項目①統合管理
統合管理はその名のとおり、プロジェクト全体の進捗をマネジメントする分野です。
ほかの9つの知識エリアとプロセスを統合し、全体的な調整を行います。
プロジェクト管理項目②スコープ管理
プロジェクトマネジメントのスコープとは、「プロジェクトで取り組むべき作業の明確な範囲や一つ一つの作業、成果物、期限」などを意味します。
スコープが曖昧なままプロジェクトをスタートさせてしまうと、途中で追加のタスクが発生するリスクが高くなり、計画どおりにプロジェクトが進まなくなってしまいます。
「システム開発のみを最終目的とするプロジェクトなのか」「システム開発に加えて導入や現場での教育も含まれるのか」など、プロジェクトの範囲を明確にすることが大切です。
スコープが定義できたら、WBS(Work Breakdown Structure)を活用して実際の作業内容を具体化していきます。
WBSは、プロジェクトの完遂に必要な作業を洗い出し、構造的に表したもので、WBSの作成によって作業内容の詳細や所要時間などが明確化されます。
プロジェクト管理項目③スケジュール管理
スケジュール管理は、タスクの所要時間を見積り、プロジェクト完了までのスケジュールを決めて管理する知識エリアです。
多くの場合、プロジェクトをスタートさせる時点で、最終的な成果物の納期が決まっています。
そのため、納期から逆算してスケジュールを立てていきます。
「どうすればより効率化できるか」などの視点で考え、適切な計画を立てることが大切です。プロジェクトがスタートしたあとも、遅延が発生した場合に迅速に軌道修正できるように、常に進捗状況を追跡する必要があります。
プロジェクトの進捗状況に合わせて計画を変更するなどの調整も必要です。
プロジェクト管理項目④コスト管理(原価管理)
コスト管理は、プロジェクトに必要な外注費や人件費などのコスト(予算)を見積り、予算内で成果物が完成するように管理する知識エリアです。
過去の実績を確認しながら今後の見通しを明確にし、想定以上にコストが膨らみ予算超過にならないように各プロセスに適切に予算を割り当て、管理する必要があります。
プロジェクト管理項目⑤品質管理
品質管理は、プロジェクトの各プロセスや成果物の品質を管理する分野です。
製品やサービスの品質を高く保ち、改善していくための方法や手法のことを指します。
クライアントからの信頼や満足度に直結する大切なポイントです。
品質管理のポイントは、クライアントが求める成果物のレベルを正確に把握することです。これが不十分だと、品質を正確に評価できません。
また、成果物の品質だけでなく、プロジェクトの進め方に対する品質確保も大切な要素です。
プロジェクト管理項目⑥資源管理(要員管理)
資源管理は、プロジェクトに必要な人的資源や物的資源を見積り、適切な割り当てを行うエリアです。
スコープ管理で作成したWBSに基づいて資源を見積もっていきます。
特定のスキルを持った人材の配置が必要な場合は、プロジェクトが始まる前に人材を確保する必要があるでしょう。
また、メンバーの教育やモチベーションの維持・向上、チームワークの強化、十分な物的資源の獲得なども資源管理に含まれます。
プロジェクト管理項目⑦コミュニケーション管理
コミュニケーション管理とは、ステークホルダーとの円滑なコミュニケーションのための管理のことです。
具体的には、プロジェクトの進行に必要な情報の収集、提供、保管、会議の開催などが挙げられます。
プロジェクトの成功率を高めるためには、単に情報を伝えるだけでなく、ステークホルダーと良好な関係を築き、理解を得ながら進めることが大切です。
プロジェクト管理項目⑧リスク管理
リスク管理は、プロジェクトの進行中に発生する恐れがあるリスクを管理する分野です。
未知のリスクにも適切に対応できるよう、リスクを細かく洗い出すことがポイントです。
リスク管理には、プロジェクトに悪影響を与える要素だけでなく、プロジェクトの実行に影響を及ぼす可能性のあるすべての事柄のマネジメントを含みます。
そのため、チャンスになりうる要素も特定し、管理していきます。
プロジェクト管理項目⑨調達管理
調達管理とは、プロジェクトに必要な資源を外部から仕入れ、管理する一連の流れです。
仕入れ先の選定および契約、納品物の保管、検収など、調達に関するすべてのプロセスを管理します。
資源管理と連携して進めていくことがポイントです。
プロジェクト管理項目⑩ ステークホルダー管理
ステークホルダー管理は、お客様やプロジェクトチームのメンバーなど、プロジェクトに関わるすべての利害関係者を管理するエリアです。
規模の大きなプロジェクトでは、ステークホルダーの範囲も広くなります。
ステークホルダーをプロジェクトへの影響度を軸に分析し、貢献度を最大化できるように調整することが大切です。
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プロジェクト管理ツールを導入するメリットと選び方

代表的な手法を活用し、より効率的にプロジェクト管理を進めるためには、管理ツールの導入が有効です。
プロジェクト管理ツールとは、プロジェクトの進捗状況などを可視化し、効率的に進捗管理や工程管理ができるツールです。
ここでは、プロジェクト管理ツールで何ができるのか、導入するメリットと選び方を解説します。
プロジェクト管理ツールでできること
プロジェクト管理ツールを有効活用すれば、煩雑になりがちな業務を一元管理できます。
Excel(エクセル)などを活用したプロジェクト管理も可能ですが、情報の変更がリアルタイムで反映されないデメリットもあります。
結果として、ツールを導入したものの、徐々に活用されなくなってしまうケースも少なくありません。
一般的なプロジェクト管理ツールは、主に以下を実現できます。
- タスクの進捗状況の可視化
- ガントチャートの自動生成
- 資料の一元管理
ツールを使えば、誰がどの作業をどこまで進めているか直感的に把握でき、ガントチャートの作成なども簡単に行えるため、管理業務の手間を大幅に軽減可能です。
プロジェクト管理ツールを導入するメリット
プロジェクト管理ツール導入のメリットは、チーム全体のコミュニケーションが効率化される点です。
プロジェクトの進行にあたって共有すべき情報は、スケジュールや進捗状況、課題、予定変更の理由など多岐にわたります。
ツールの導入により得られるメリットとして、主に以下が挙げられます。
- 関係者間のリアルタイムでの情報共有
- コミュニケーションコストの削減
- トラブルや遅延の早期発見
ツールの活用でメンバー間での情報共有がスムーズになり、共通認識を持ちやすくなるでしょう。
また、連絡の行き違いによるトラブルを防ぎ、チーム全員が同じゴールを見据えてスムーズに作業を進められる環境が整います。
プロジェクト管理ツールの選び方
ツールを選ぶ際は、「オンプレミス型」と「クラウド型」の運用構造の違いを理解しておく必要があります。
二つの型の大きな違いは、「自社でIT機器やリソースを保有し、管理するかどうか」です。
| 比較項目 | オンプレミス型 | クラウド型 |
| データの保存先 | 自社施設内 | クラウド上 |
| セキュリティ | 自社の管理体制による | サービス提供者の基準に遵守 |
| 保守・運用 | 専門知識を持つ人員の確保が必要 | 自社での保守作業は不要 |
| アクセス環境 | 自社内からのアクセスが基本 | インターネット環境があればどこからでも可能 |
近年は多様な働き方の普及とともに、クラウド型の管理ツールを選ぶ企業が増えています。
ガントチャート機能やタスク管理機能などが搭載されているクラウド型のタスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」を使えば、効率的にプロジェクトをマネジメントできるでしょう。
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Jootoで効率的なプロジェクトマネジメントを

Jootoはカンバン方式のタスク・プロジェクト管理ツールです。
直感で操作できるシンプルなデザインで、基本操作はドラッグ&ドロップだけのため、誰でも簡単に使いこなせます。
プロジェクトの進捗を「カンバン方式」と「ガントチャート方式」で可視化でき、チーム全体のスケジュール管理にも役立ちます。
タスクを細分化してサブタスク化し、担当者や期日、優先順位などの情報を入力すれば、自動的にガントチャートを作成可能です。
また、一つのダッシュボードで複数のプロジェクトを管理できるため、複数のプロジェクトを抱えている場合にも効果的です。
さらに、Jootoをチーム内のコミュニケーションツールとして使うこともできます。
プロジェクトを円滑に遂行するためには、素早い連絡や報告が不可欠です。
タスクカードごとにコメントを残せるため、チャットのように使うことができます。
タスクの実行に必要なドキュメント(文書)などの資料共有も可能なため、必要な情報がすぐに取り出せて効率よく次のアクションにつなげられます。
予期せぬトラブルが発生した際も、タスクごとにトラブル発生から解決までの経緯を資料として残せるため、ナレッジの蓄積にも役立つでしょう。
大企業向け「タスクDXプラン」

Jootoにはさまざまなプランがありますが、なかでも「タスクDXプラン」は従業員数の多い大企業におすすめしたいプランです。
利用人数に応じて料金が変わるほかのプランとは異なり、ライセンスを無制限かつ定額で利用できるため、社内全体の従業員をフォローできます。
大企業で実施される大規模プロジェクトでも、チームメンバー全員がJootoを使うことで情報共有や進捗管理がスムーズになります。
従来から法人向けに提供しているビジネスプランの全機能が提供され、強固なセキュリティもそのまま適用されるため、プロジェクトで機密情報を扱うときも安心です。
サポート体制が充実している点もポイントです。
キックオフから最初のボードの作成、メンバーへのレクチャーやルールの策定などの支援をさせていただけるため、担当者への負担がなく、スムーズに導入・運用していただけます。
外部サービスとの連携が可能になる「Jooto API」を活用してJootoを顧客管理システムや勤怠管理システムなどと連携させれば、業務自動化の実現もできます。
プロジェクト管理の効率化にお悩みの場合は、ぜひJootoの導入をご検討ください。
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計画の形骸化を防ぐガントチャート特化ツール「Ganto」
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Gantoなら、「タスクの依存関係」や「営業日基準の設定」など、現場の実態に即した精度の高いスケジュール管理が可能。直感的に使えるため実務でも継続的に運用できるのが特徴です。計画と進行のギャップを把握しやすく、チーム内の認識のズレを減らして計画の精度向上につなげます。
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よくある質問
プロジェクト管理についてよくある質問をまとめました。
プロジェクト管理の目的は、プロジェクトを成功へ導き、利益を最大化することです。
計画通りにプロジェクトを進行し目標達成するためには、QCD(品質・コスト・納期)の管理とコントロールが必要です。
PMBOK(第6版)では、以下の10個の知識体系をプロジェクトマネジメントの管理項目として定めています。
・統合管理
・スコープ管理
・スケジュール管理
・コスト管理(原価管理)
・品質管理
・資源管理(要員管理)
・コミュニケーション管理
・リスク管理
・調達管理
・ステークホルダー管理
PMBOK(Project Management Body of Knowledge)とは、アメリカに本部を置くPMI(Project Management Institute)がプロジェクトマネジメントに関する手法やノウハウを体系的にまとめた参考書のことです。
プロジェクト管理の代表的な手法は、以下のとおりです。
・WBS(Work Breakdown Structure)
・ガントチャート(Gantt chart)
・EVM(Earned Value Management)
・CCPM(Critical Chain Project Management)
・アジャイル(AGILE)
・ウォーターフォール
・カンバン
プロジェクト管理の主導者は、プロジェクトマネージャ(PM)やプロジェクトリーダ(PL)です。
プロジェクトの規模が大きい場合などにPMやPLをサポートし、マネジメントを効率化するための組織としてPMO(Project Management Office)があります。
プロジェクト管理に必須の資格はありませんが、資格を取得することで知識や経験、スキルを証明できます。
資格取得の過程で学んだことを実務に反映させることも大切です。
主な資格は、以下のとおりです。
・プロジェクトマネージャ試験
・PMP
・P2M
・PMOスペシャリスト認定資格
プロジェクト管理の一般的な手順は、以下のとおりです。
・目的(ゴール)の決定
・タスクの洗い出し
・スケジュールの決定
・進捗管理・スケジュールの見直し
プロジェクト管理を成功させるためのポイントは、以下の5つです。
・目標の明確化
・進捗状況の可視化
・適切なスケジュール管理
・迅速なコミュニケーション
・管理ツールの活用
プロジェクト管理によって得られる効果は、以下の4つです。
・リソース配分の最適化につながる
・リスク管理の強化
・プロジェクトの品質向上
・スケジュール通りに進めやすくなる
プロジェクト管理ツールを活用するメリットは、以下のとおりです。
・プロジェクトの進捗状況が可視化される
・チーム内の情報共有がスムーズになる
・タスクの追跡と管理が容易になる


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