日々の業務遂行にあたっては、対応漏れや進捗の遅れがないか確認しながら進めることが大切です。
担当者の頭のなかでタスクを整理しながら確認することも可能ですが、業務の属人化を防ぐためにもできる限り見える化し、メンバー間で共有することが求められます。
その際に役立つのが、チェックリストです。
チェックリストはルーティン業務をはじめ、プロジェクト全体の業務の抜け漏れや進捗の遅れを防ぐ手段として以前からビジネスシーンにおいて活用されてきたツールです。
シンプルなツールですが、上手に活用すれば対応漏れや進捗の遅れ防止だけでなく、業務改善や効率化にもつながり便利です。
当記事では、業務改善につながるチェックリストの作り方や具体的な作成手順を解説します。
チェックリストの定着をサポートする管理ツールも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
チェックリストとは
チェックリストとは、細分化したタスクや作業の手順をリスト化したもので、チェックボックスにチェックを入れていくことで業務の抜け漏れや進捗の遅れを防ぐものです。
個々人の頭の中で業務を細分化してこなしてくことも可能ですが、対応漏れや進捗の遅れ、業務が属人化しやすいなどのデメリットがあります。
細分化したタスクや手順を見える化することで、チームのメンバー全体に共通認識が生まれ、効率的に業務遂行できるようになります。
新人教育や引き継ぎの場面でも、チェックリストを上手に活用することでスムーズに業務をこなすことが可能になります。
チェックリストと混同されやすいものに、以下の5つがあります。
- マニュアル
- 手順書
- チェックシート
- ToDoリスト
- SOP(標準作業手順書)
それぞれの定義を解説します。
マニュアル
マニュアルは、業務の全体像を把握することを目的に、業務の概要や手順、進め方をフロー図などを用いて解説したものです。
チェックリストは主にタスクの進捗管理を目的とした書き方であるのに対し、マニュアルは業務内容や手順の理解に主眼を置いた書き方をする点が特徴です。
手順書とは
手順書は、業務の具体的な作業手順や処理方法を解説したものです。
マニュアルと同義で使用されることもありますが、手順書はより具体的な作業内容や手順を把握することを目的に作成されます。
チェックシートとは
業務の漏れを防止することを目的に使用されるチェックシートには多様な様式や形態が存在し、チェックリストよりも広い概念で用いられます。
チェックリストはチェックシートの一種と位置づけることができます。
ToDoリスト
ToDoリストとは、処理すべき作業をリスト化したものです。
ToDoリストは、作業を実行する前後に使用し、作業が確実に遂行されたことを確認する目的でチェックボックスにチェックを入れていきます。
一方のチェックリストは、タスクを実行する際に使用し、タスクの完了条件を定めたり、タスクの実行によって得られる成果物の質を担保したりする役割を果たします。
SOP(標準作業手順書)
SOPとは、「Standard Operating Procedures」の略で、「標準作業手順書」とも呼ばれています。
標準作業とは、手順にムダのない効率的な作業手法のことです。
SOPは、すでに確立した製品仕様や製造手順などの基準を文書にまとめたものです。
SOPによって作業を標準化でき、手順の違いや品質のバラつきを防止できます。
チェックリスト作成のメリット
チェックリスト作成のメリットは、主に以下の3つです。
- 業務の抜け漏れを防止できる
- 業務を標準化し、属人化を防止できる
- 業務改善や生産性向上につながる
それぞれについて解説します。
業務の抜け漏れを防止できる
チェックリストの最も大きなメリットは、業務の抜け漏れを防止できる点です。
タスクが箇条書きにされているため、タスクの進捗状況を一目で把握できます。
特に複雑な手順が要求される業務では、「これからやること」と「終了したこと」をチェックしながら進めることが大切です。
業務を標準化し、属人化を防止できる
チェックリストを作成してタスクを見える化すれば、属人化しやすい業務を標準化し、誰でも同じ成果を出せるようになります。
属人化とは、特定業務の手順を担当者しか把握しておらず、業務がブラックボックス化することです。
業務が属人化すると担当者が異動や退職した際に業務の停滞を招く場合が多く、避ける必要があります。
タスクを書き出すことによってブラックボックス状態であった業務が可視化され、標準化へつながります。
業務改善や生産性向上につながる
業務を洗い出すプロセスで業務自体の必要性を判断するため、業務改善につながります。
また、「業務がどこまで完了し、次に何をしなければならないか」が一目で把握できるため、タスク管理が簡単になり生産性向上も期待できます。
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チェックリストの作成ステップ
チェックリストの作成は、以下のステップに沿って行うと効率的です。
- 目的の明確化
- 業務を洗い出す
- 業務の粒度を整える
- ツールの選定
- リスト化する
- メンバーに共有する
それぞれについて詳しく解説します。
チェックリストの作成ステップ1
目的の明確化
まずは、作成の目的を明確にします。
チェックリストの作成によって解決したい課題や、誰がどのようなシーンで活用するのか具体的に考えることがポイントです。
最初に目的を明確化しておけば、目的に沿ったチェックリストが完成します。
チェックリストの作成ステップ2
業務を洗い出す
目的が明確化できたら、業務を洗い出す作業に移ります。
時系列で書き出すと抜け漏れなく洗い出せます。
他のメンバーにもヒアリングしながら洗い出していくとさらに完成度を高められるでしょう。
業務を洗い出す過程で不要な業務や不足している業務が発見できた場合は、業務手順の見直しにつなげることも大切です。
チェックリストの作成ステップ3
業務の粒度を整える
洗い出された業務の粒度を作成目的に沿って整えていきます。
たとえば、医療現場ではわずかなチェック漏れが重大事故につながることもあるため、できるだけ業務を細分化することが求められます。
一方で、備蓄品の管理などの業務は補充リストや管理方法などの大まかな項目だけで足りるでしょう。作成目的や利用者に合わせて業務の粒度を整えていけば、不要なチェック作業を減らし、効率化がはかれます。
チェックリストの作成ステップ4
ツールの選定
個人のタスク管理を目的とする場合はメモ帳など自分が使い慣れたツールで問題ありませんが、メンバーと共有で利用する際はツールの選定が大切なポイントとなります。
WordやExcel、Googleスプレッドシートなどで作成して共有フォルダで管理する方法や、クラウドツール、チェックリストアプリなどを導入する方法もあります。
チェックリストの作成ステップ5
リスト化する
洗い出した業務を時系列に並べ替え、リスト化します。
時系列がそろっていないと業務の全体像を把握しづらいため、注意が必要です。
チェックリストの作成ステップ6
メンバーに共有する
チェックリストが完成したら、チェックリストの利用者に共有し、フィードバックをもらいましょう。
業務に関するノウハウやナレッジを有するメンバーに「業務の抜け漏れがないか」、「わかりにくい表現はないか」といった観点でチェックしてもらいます。
期間を定めて実際に社内で運用してみると有効なフィードバックが得られるでしょう。
見やすいチェックリスト作成の要点
見やすいチェックリストの作成にあたっては、いくつかポイントがあります。
- 簡潔さを意識する
- 一目で重要ポイントがわかるようにする
- 業務のコツやポイントを書き足す
- チェック基準を明確にする
それぞれについて詳しく解説します。
簡潔さを意識する
チェックリストの文章は簡潔さがポイントです。
長く冗長な文章だと内容を理解するために時間がかかり、非効率です。
誰がみても誤解が生じないレベルの簡潔さと具体性がポイントとなります。
詳細な解説が必要な作業についてはマニュアル化するなど、マニュアルや手順書との使い分けが必要です。
一目で重要ポイントがわかるようにする
視覚的にわかりやすい文書にすることも大切なポイントです。
一目で重要なポイントや注意点がわかるように、文字の大きさや色を使い分けるなどしてメリハリを意識しましょう。
実際に現場の作業者がチェックリストを使う際は、多忙な業務の合間をぬって短時間で要点を掴む必要があります。
また、集中力が低下しているときでも作業者が大切なポイントや注意点を逃さずにチェックできなければなりません。
特に、ミスが発生しやすい作業については文字のフォントを大きくしたりマーカーを引いたりするなど、工夫する必要があります。
業務のコツやポイントを書き足す
業務のちょっとしたコツや工数を短縮するポイントを書き足すと、さらにチェックリストの存在意義が高まります。
ナレッジを積極的に書き残すことで業務の最中に迷ったり確認したりする手間を省くことができ、業務効率化へつながるでしょう。
チェック基準を明確にする
チェックの判断基準が曖昧だと、なんとなく「チェック済」にしてしまうリスクがあります。
たとえば、「機械が停止したことを確認する」ではなく「機械の運転中ランプが赤から緑に変わり、停止したことを確認する」と書けば、判断に迷うことはなくなるでしょう。
数値で判断基準を示せる事柄については、具体的な数値を記載することも大切です。
チェックリスト運用のポイント
チェックリストは作成したら終わりではなく、社内で活用され定着して初めて意味を成します。
運用する上でのポイントは、以下の3つです。
- 意義を理解してもらう
- 定期的に見直し、改善する
- チェックリストアプリやツールを活用する
それぞれについて詳しく解説します。
意義を理解してもらう
完成度の高いチェックリストを作成しても、実際に活用する人が存在意義を理解していないと、チェックをつけること自体が作業の一環となってしまい、定着につながりません。
社内の利用者に対して、管理者側から導入目的や得られる効果などを説明する機会を設けるとよいでしょう。
定期的に見直し、改善する
実際の業務とチェックリストとの間に齟齬があると、形骸化の原因となってしまいます。定期的に見直しをはかり、実務に合わせて改善を重ねていくことが大切です。
チェックリストアプリやツールを活用する
チェックリストが社内で定着するためには、必要なときにすぐに取り出せる利便性と情報が常に更新され最新の状態を保っていることが大切です。
WordやExcel、Googleスプレッドシートで作成したチェックリストを現場へ持ち込み、気づいたことをメモに残して後からファイルを更新することも可能ですが、手間がかかります。
結果として更新作業が後回しになり、形骸化につながるおそれがあります。
そこでおすすめしたいのが、チェックリストアプリやツールの導入です。
スマホやタブレットからもアクセスできるチェックリストアプリやツールを導入すれば、日々のチェック作業や更新作業が効率化できます。その上、業務に関するナレッジの蓄積や共有、過去の履歴の確認も簡単になります。
リマインダー機能のあるアプリやツールなど、自社のニーズに合った選び方をすれば、ミスを大きく減らすことにつながるでしょう。
タスク・プロジェクト管理を
シンプルにわかりやすく
Jootoはカンバン方式のタスク・プロジェクト管理ツールです。
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チェックリストツールの種類
チェックリスト運用のポイントとしてアプリやツールの導入について先述しましたが、チェックリストツールにはさまざまな種類があります。
主に以下の3つのタイプに分けられます。
- チェックリスト特化型
- マニュアル一体型
- タスク管理型
それぞれの特徴を解説します。
チェックリスト特化型
ルーティン作業の漏れ防止や業務の標準化を目的とする場合は、チェックリスト特化型のツールがおすすめです。
これまで紙やWord、Excelなどで作成していたリストをそのままデータ化し、活用できます。
シンプルなシステムが特徴のため、デジタルに苦手意識のある人や新人でも使いこなせるでしょう。
マニュアル一体型ツール
各タスクの関係性が複雑で業務の難易度が高い場合は、マニュアル化も同時にできるタイプのツールがおすすめです。
作成したマニュアルをタスクに細分化してチェックリストやToDoリストの作成に利用することもできます。
タスク管理型ツール
チームでチェックリストを共有したいニーズがある場合は、プロジェクト管理の一環としてタスク管理機能が装備されているツールがおすすめです。
各タスクに対してチェックリストを作成できるので、プロジェクト全体の進捗状況が一目でわかり、情報共有がスムーズになります。
Jootoのチェックリストを活用して業務を効率化しよう
Jootoは、チェックリスト機能を備えたカンバン方式のタスク・プロジェクト管理ツールです。
付箋を貼るような感覚で視覚的にタスク管理できる点が特徴です。
Jootoのチェックリスト機能では、各タスクに対応するToDoをタスク内に作成することが可能です。
完了機能と連動させれば、タスクを「完了」へ切り替えると自動で該当タスクの進捗を確認し、完了していない項目がある場合はアラートで教えてくれます。
これにより、ToDo項目の確認漏れを防ぐことにつながります。
また、チェックリストアイテムに作業の開始日や締切日を入力してリマインダーを設定すれば、事前通知することも可能です。
各チェックリストの右にあるアイコンから期限と担当者を設定しましょう。
リマインダー設定はマイアカウントのお知らせ設定からおこないます。
自分が担当者として割り当てられたタスク・チェックリストのリマインドを送ることができます。
デフォルトでは「通知しない」に設定されているため、任意の時間を設定してください。
Jootoを活用することで、チェックリストの作成と運用がスムーズになり、業務効率化が実現できます。
チェックリストの作成や運用に課題を抱えている場合は、ぜひタスク・プロジェクト管理ツールJootoの導入をご検討ください。
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