システム開発に携わるエンジニアができる限り避けたいのが、炎上プロジェクトではないでしょうか。
プロジェクトが炎上してしまうとトラブルが多発し、円滑なプロジェクトの遂行が不可能な状態に陥り、チームのメンバーは日々対応に追われることになります。
プロジェクトの炎上を回避するためには、炎上の要因になる事柄について理解を深め、早めに対処することが大切です。
当記事では、プロジェクトが炎上する要因や火消しの方法、炎上を回避するためのポイントを解説します。
プロジェクトマネジメントの効率化に繋がる管理ツールの紹介もするので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
炎上プロジェクトとは
システム開発の炎上プロジェクトとは、プロジェクトの計画時に想定していた時間や予算、人員が足りなくなり、プロジェクトの継続が困難な状態を表す言葉です。
人的リソースを投下して開発スピードをアップさせることは可能ですが、予算が足りなかったり、専門スキルを有する人材をアサインできなかったりすると、プロジェクトを完遂させることは難しくなります。
何とか追加のエンジニアを確保できても、既存メンバーと同じようにタスクをこなせるようになるまでに時間がかかることが多く、現場の負担は大きなものとなります。
基本的に、プロジェクトが一度炎上してしまうと、完璧に鎮火させることは非常に困難です。
そのため、できる限り炎上しないように対策を講じていく必要があります。
プロジェクトが炎上する要因

システム開発プロジェクトが炎上してしまう背景には、さまざまな要因があります。
主な要因は、以下の7つです。
- 要件定義や要員計画が不十分
- 無理のあるスケジュール
- タスクの洗い出しが不十分
- 正確な進捗を把握できていない
- メンバーのスキル不足
- 顧客とのコミュニケーション不足
- プロジェクトマネージャやリーダーの力量不足
それぞれについて詳しく解説します。
要件定義や要員計画が不十分
「要件定義が不十分=ゴールが不明確な状態」でプロジェクトがスタートしてしまうと、顧客の求める成果物と実際の成果物との間に差が生じるリスクが高くなります。
顧客へのヒアリングを丁寧に行い、目指すべきゴールに共通認識をもつことが大切です。
また、要員計画のあまさも炎上の要因となります。
大きなプロジェクトの場合、数か月〜1年以上前に準備をスタートさせ、必要なエンジニアをアサインしなければなりません。
しかし、プロジェクトに必要な人員数やスキルに認識の齟齬があると、リソース不足に陥り、納期の遅れや成果物の質の低下を引き起こします。
無理のあるスケジュール
システム開発に要する時間の見積りがあまく、想定以上に期間を要してしまい、納期の遅れが発生することがあります。
どんなに綿密に計画を立てても、すべて計画通りに進行するとは限りません。
メンバーのスキル不足や予期せぬトラブル、タスクの漏れに備えて、スケジュールにある程度の余裕をもたせることが大切です。
また、先述のとおり要件定義が不十分であることは問題ですが、要件定義や設計などの上流工程に工数をかけすぎて、後の工程に影響が生じるケースもあります。
プロジェクトには、明確な納期があることがほとんどです。
上流工程に割ける時間をあらかじめ把握してから取りかかる必要があるでしょう。
タスクの洗い出しが不十分
プロジェクトを円滑に進めるためには、すべてのタスクを洗い出すプロセスが不可欠です。タスクの洗い出しに漏れがあると、プロジェクトの進行途中で追加タスクが生じ、それが原因で遅延や予算オーバーが発生します。
プロジェクト開始前にプロジェクトマネージャやリーダーが中心となり、工程ごとのタスクを細かく洗い出す必要があります。
正確な進捗を把握できていない
タスクを洗い出してメンバーに割り振った後も、定期的な進捗の確認が必要です。
プロジェクトマネージャやリーダーは、常に作業計画と実際の作業状況のズレを正確に把握しなければなりません。
早い段階で遅延やトラブルを認識できれば軌道修正が可能ですが、遅延やトラブルが放置されてしまうと、プロジェクトの炎上に直結します。
メンバーのスキル不足
プロジェクトの遂行に必要なスキルと実際に作業するエンジニアのスキルに乖離があると、計画通りにプロジェクトを進めることが難しくなります。
また、必要な人員を確保できても、人材配置が不適切であれば、プロジェクトはスムーズに進行しません。
プロジェクトマネージャはメンバーのスキルを正確に評価し、スキルに合ったタスクを割り振る必要があります。
顧客とのコミュニケーション不足
プロジェクトの上流工程で顧客としっかりコミュニケーションをとり、要望を正しく把握することが大切です。
コミュニケーションが不足すると、顧客の期待と実際の成果物との間にギャップが生じることになります。
プロジェクト開始時だけでなく、進行途中にも定期的に進捗を報告する機会をもち、共通認識をもってプロジェクトを進めていくことが大切です。
こまめにコミュニケーションをとることによって要件定義が途中で変更されたり、追加のタスクが発生したりするリスクを減らせます。
プロジェクトマネージャやリーダーの力量不足
プロジェクトマネージャやリーダーの力量は、プロジェクトの成否に大きな影響を及ぼします。
特にプロジェクトマネージャは、プロジェクトの目的やスケジュールの立案、メンバーの選定とアサイン、課題の把握や進捗管理など、プロジェクトのすべての工程に責任を負う重要な役割を担います。
しかし、人手不足などの理由から、案件によっては十分な経験がない新人に近い人材がマネージャー業務を担当することも少なくありません。
プロジェクトマネージャやリーダーの力量が不足していると適切なマネジメントが実行されず、納期の遅れやミスが発生しやすい状態に陥ります。
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炎上プロジェクトの火消し方法

プロジェクトが炎上してしまった場合は、すみやかに火消しすることが大切です。
火消し方法は、以下の4つです。
- 炎上の要因を分析する
- 火消しに必要なタスクの洗い出しとスケジュール設定
- 顧客への状況説明と対応策の提示
- 対応策の実行
それぞれについて詳しく解説します。
炎上の要因を分析する
まずは現状を正しく把握し、炎上の要因を分析する必要があります。
すぐに対策を講じたくなるかもしれませんが、一旦立ち止まることが大切です。
タスクの進捗や顕在化している問題、リソースの状況など、プロジェクト全体を俯瞰しながら把握に努めます。
ある程度状況が把握できたら、炎上の具体的な要因を突き止めましょう。
リソース不足やスケジュール管理のあまさ、コミュニケーション不足、スキル不足など、さまざまな要因が想定されます。
複数の要因が複雑に絡み合って大きなトラブルに発展している場合もあるでしょう。
いつ、どこで、何が要因となって問題が発生したのか、メンバーに確認しながら細かく調査することがポイントです。
火消しに必要なタスクの洗い出しとスケジュール設定
火消しの要因が分析できたら、火消しに必要なタスクを漏れなく洗い出します。
洗い出したタスクは、優先順位をつけて整理しましょう。
手あたり次第にタスクをこなしていく手法では、対応漏れや時間のロスが発生しやすくなるため、注意が必要です。
タスクの優先順位が明確になったら、スケジュールを設定します。
追加のタスクをこなすために、既存タスクのスケジュール調整が必要な場合もあるでしょう。
早めに関係するメンバーや顧客に相談することが大切です。
追加メンバーのアサインも視野に入れて検討しましょう。
顧客への状況説明と対応策の提示
炎上の要因と火消しのために必要なタスクやスケジュールが明確になったら、経緯を顧客に説明します。
プロジェクトが計画通りに進行しないことに対して、不満や不信感を抱く顧客もいるでしょう。
信頼を失わないためにも、丁寧な対応が必要です。
対応策の実行
設定したスケジュールに基づいて対応策を実行していきます。
メンバーにタスクを振り分ける際は、メンバーのスキルや特性にあった割り当てとなるように配慮しましょう。
あわせて進捗の確認方法や業務フローなども修正し、問題が発生した際にすみやかに対応できる体制を整えます。
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プロジェクトを炎上させないポイント

プロジェクトを炎上させないためには、普段から対策を講じることが大切です。
プロジェクトを炎上させないポイントは、以下の6つです。
- スケジュールに余裕をもたせる
- タスクを漏れなく洗い出す
- 必要なスキルを正確に把握し、適切な要員計画を立てる
- 適宜進捗を確認しながらプロジェクトを遂行する
- メンバーや顧客とのコミュニケーションを密にとる
- 管理ツールを導入する
それぞれについて詳しく解説します。
スケジュールに余裕をもたせる
プロジェクトの規模が大きくなればなるほど、プロジェクトの進行途中に想定外のトラブルが発生するリスクは高くなります。
イレギュラーな事態が発生し順調にプロジェクトが進行しない場合でも当初のスケジュールを大幅に修正しなくても済むように、スケジュールはバッファを設けて設定するようにしましょう。
タスクを漏れなく洗い出す
プロジェクト開始時にタスクを漏れなく洗い出し、必要な時間と人員の見積りをしましょう。
タスクを漏れなく洗い出すためには、ロジックツリーやWBSなどのフレームワークを活用する方法があります。
すべてのタスクを漏れなく把握することにより、プロジェクトの進行途中で突発的なタスクが発生してスケジュールに遅れが生じるリスクを回避できます。
必要なスキルを正確に把握し、適切な要員計画を立てる
プロジェクトの開始時に、求められるスキルの要件を正確に把握することが大切です。
必要なスキルを明確にしたうえで、人員数や配置を具体的に計画していきます。
実務とは直接関係ありませんが、技術的な部分だけでなく本人の希望も配置に反映させることが理想です。
社員のなかに適切な人材が存在しない場合には、外部人材のアサインを検討しましょう。
人員の確保には予想以上に時間がかかることがあるため、早めに取りかかる必要があります。
適宜進捗を確認しながらプロジェクトを遂行する
円滑なプロジェクトの遂行には、こまめな進捗確認が欠かせません。
あらかじめ進捗確認の頻度や方法を決めてからプロジェクトをスタートさせると良いでしょう。
タスクに遅れやトラブルが発生している際にすぐに気づける仕組みをつくることが大切です。
早めに情報がキャッチできれば、スケジュール変更やタスクの割り振りの変更などの対応がしやすくなります。
メンバーや顧客とのコミュニケーションを密にとる
チームのメンバー同士のコミュニケーションが不足すると、適切な情報共有がなされずトラブルが発生しやすい状況に陥ります。
「定期的に会議の場を設ける」「離れた場所にいてもリアルタイムでコミュニケーションがとれるツールを導入する」などの対策が有効です。
チームのメンバー同士だけでなく、顧客とのコミュニケーションも重要です。
要件定義の際に顧客の要望をヒアリングし、ゴールを明確にすることはもちろん、プロジェクト進行中もこまめに状況を報告する必要があります。
コミュニケーションを密にとることで、顧客の疑問や依頼にその都度対応できるようになり、大きなトラブルの発生を防止できます。
管理ツールを導入する
プロジェクトの炎上を防ぐためには、タスクの進捗管理やメンバー間のコミュニケーションが欠かせません。
タスク管理やコミュニケーションをスムーズにしてくれる管理ツールを導入することで、より効率的にプロジェクトをマネジメントできます。
さまざまな管理ツールがありますが、タスクやスケジュールを視覚的に把握でき、リアルタイムで情報共有できる管理ツールを導入すれば、プロジェクトが炎上する前に迅速な対応が取れるようになるでしょう。
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付箋を貼るような感覚でタスク管理が可能なため、これまでアナログな手法でタスク管理してきた人でも問題なく使えるでしょう。
Jootoには自動的にガントチャートを作成できる機能が装備されているため、プロジェクト全体の進捗状況を簡単に見える化できます。
タスクの状況に変化があった際も、リアルタイムで情報が更新されるため、ミスやトラブルの火種を見逃す心配がありません。
タスクごとにコメントを残す機能もあり、メンバー同士のコミュニケーションツールとしても活用可能です。
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