
簡単に使えるJootoだから
別ツールの社内浸透に失敗した経験を乗り越えられた
抱えていた課題
別のプロジェクト管理ツールを導入していたが、使用の難易度が高く組織全体に浸透しなかった。
議事録を都度見返さなければ次のアクションがわからず、他の管理手段もなかったので、誰が何をしているか不透明だった。
チャットツールでは請求書など必要なファイルが散乱。やりとりを遡って見なければならず、探す手間や重要なタスクを見落すリスクもあった。
解決したこと
Jootoは特別なITリテラシーがなくても簡単に使えるため、利用が全社に浸透。
「誰が、いつ、何をすべきか」は議事録に替わってJootoで管理 業務進捗が一目瞭然になり、プロジェクトやタスク遅延防止にもつながった。
重要な事項やファイルはJootoに情報集約。探す手間やタスクの見落としが減少。
認定NPO法人テラ・ルネッサンスは、「すべての生命が安心して生活できる社会の実現」を目指し、2001年に設立された国際協力NGOだ。カンボジアやラオスでの地雷・不発弾被害者支援、ウガンダなどでの元子ども兵の社会復帰支援に取り組むほか、日本国内では平和教育のための講演活動、岩手県大槌町での「大槌刺し子」を展開。2022年にはロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、避難民支援も開始した。
同法人では、別のプロジェクト管理ツールを導入したものの、定着せずに終わってしまった経験がある。なぜJootoは全社的に導入を進めることができたのか、事務局長・国際運動推進部長 佐々木純徹(ささき・じゅんてつ)さんと、事務局本部 総務・経理担当 高木瑞希(たかぎ・みずき)さんにお話を伺った。
アジア・アフリカで地雷・小型武器・
子ども兵の課題に取り組む国際協力NGO

― テラ・ルネッサンスについて教えてください。
佐々木 当法人は、「すべての生命が安心して生活できる社会の実現」を目的に、2001年に設立された国際協力NGOです。団体名「テラ・ルネッサンス」には、ラテン語の「テラ(地球)」と英語の「ルネッサンス(再生・復興)」を組み合わせ、「よみがえり・蘇生する」という想いが込められています。
アジア・アフリカを中心に、地雷・小型武器・子ども兵といった課題に取り組み、カンボジアやラオスでは地雷・不発弾処理支援、ウガンダ・コンゴでは元子ども兵の社会復帰支援を実施しています。また、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、2022年からはハンガリーやウクライナで避難民支援を開始しました。


日本国内では、平和教育のための講演活動やグローバル人財育成事業を展開。さらに、岩手県大槌町では、東日本大震災後の復興事業としてスタートした「大槌刺し子(旧 大槌復興刺し子プロジェクト)」を運営し、日本の手仕事のぬくもりを伝える活動も行っています。
― おふたりが所属する部署と役割についてお聞かせください。
佐々木 私は国際運動推進部に所属し、主に九州・佐賀県を中心としたグローバル人財育成事業や、台湾・タイでの活動に携わっています。また、事務局長として、ガバナンスや財務の改善、組織開発を含む経営改革にも取り組んでいます。
高木 私は事務局本部に所属し、京都事務局の運営管理や経理補佐、支援者管理を担当しています。また、システム管理業務の一環としてJooto定着のためのコーディネートや職員の意見のとりまとめなども担当しています。
JootoはタスクマネジメントやITリテラシーなどの
専門知識不要ですぐ使いこなせるシンプルな仕様
― 御社でJootoを導入するに至った背景についてお聞かせください。
佐々木 3〜4年前、社内のコミュニケーションツールはメールが中心で、業務の効率化が課題となっていました。そこで、チャットツールと併せてJootoではない別のプロジェクト管理ツールを導入しました。しかし、そのプロジェクト管理ツールは使いこなすのが難しく、組織全体での定着には至りませんでした。
改めてプロジェクト管理ツールの運用方針を検討していた際、たまたまテラ・ルネッサンスの別施策で伴走支援をしてくださっていたPR TIMESのご担当者に、Jootoを活用したプロジェクト管理を提案いただきました。
そこで、まずは啓発事業部でプレスリリースやメディア対応の業務に試験的に導入したところ、シンプルな仕様で直感的に使いやすく、タスクマネジメントやITリテラシーの専門知識がなくてもスムーズに運用できることがわかりました。現在は組織全体で活用していますが、Jootoは最初からとっつきやすく、皆が使ってくれています。
議事録用途やイベントの進捗管理、
請求書収集まで、組織全体に浸透しているJooto
― どのような場面でJootoを利用していますか?
高木 日本人スタッフはインターンも含めて全員がJootoを活用できる体制を整えています。特に、日本に拠点を置く事務局本部、啓発事業部、国際運動推進部の3部門で積極的に活用しています。
事務局本部と啓発事業部では、定例ミーティングの運営にJootoを活用しています。以前はGoogleドキュメントで議事録を管理していましたが、Jootoに移行したことで作業量の偏りや、「誰が・いつまでに・何をするのか」といった各業務の進捗を一目でチェックできるようになり、議事録を見返す手間が減りました。
啓発事業部では、イベント開催時のフロー管理にもJootoを活用。「開催準備」「広報」「終了後」といった流れを左から右へタイムライン形式で整理することで、視覚的に進捗を把握しやすくなりました。また、雛形を作成し、次回のイベント時に複製して活用できるため、大まかなイベント準備のフローが誰でも分かるようになり、担当者の不在時や引き継ぎの際にもマニュアル代わりに使えるのでとても便利だと感じています。過去の履歴を簡単に振り返ることができるのも、Jootoの大きな魅力だと思います。
事務局本部では、請求書の収集業務にJootoを使っています。これまで請求書の収集はチャットツール上で行っていましたが、どうしても支払い依頼が流れていってしまうので、見落としのリスクがあることや、遡って確認する手間が発生していました。Jootoではファイルが一か所に集約されるのでミスが起こりにくく、作業時間の短縮にもつながりました。
現在、組織全体のDXを進めていますが、各部門の業務特性に応じてJootoを柔軟に活用し、できるところからの改善を図っています。
タスク管理の精度向上に大きな効果を実感
プロジェクトの遅延防止にも貢献
― Jooto導入後の効果についてお聞かせください。
佐々木 まずは、タスクの見える化ですね。Jooto導入前は、タスク管理が煩雑で、担当者や進捗状況が把握しづらい状況でした。Jooto導入後は、全てのタスクがJooto上で可視化され、誰がどのタスクを担当しているのか、期日はいつまでなのかが一目瞭然になりました。これにより、タスクの重複や漏れを防ぎ、チーム全体の進捗状況を共有することが容易になりました。進捗状況はリアルタイムで更新されるため、進捗が遅れているタスクがあれば、早期に対応することができ、プロジェクト全体の遅延を防ぐことに貢献しています。
また、完了と未完了のタスクが一目で分かるのも便利です。Jootoでは、タスクの状態が色分けで表示されるため、完了済みのタスクと未完了のタスクが一目で区別できるようになりました。これにより、未完了のタスクに集中して取り組むことができています。ブラウザ拡張機能の「Jooto Task Highlighter」も追加し、さらに見やすくなりました。
タスクが開始されたときのリマインド機能も便利です。タスクが開始された時や期日が近づいた時に通知が来るため、見落としを防ぐことができます。期日管理が徹底され、タスクの遅延を大幅に削減することができました。
引き継ぎ面でもメリットを感じています。担当者が変更になった場合でも、Jooto上でタスクの進捗状況や関連資料をスムーズに共有できるようになりました。引き継ぎ時の混乱を避け、業務効率を維持することができています。
導入時にはルールブックを作成
ツール浸透には推進者の存在も重要だった
― Jooto導入時の職員の方の反応や、導入時に工夫したことがあれば、教えてください。
佐々木 以前、別のプロジェクト管理ツールを導入した際に定着しなかった経験があったため、「またうまく活用できないのでは?」と不安を感じる職員もいたと思います。しかし、Jootoは先行導入した啓発事業部がすでに日常業務で活用し、定着していたことが大きなポイントでした。実際に運用していたメンバーが「Jootoは便利だよ!」と他の部門にも積極的に共有し、自然な形で広まっていきました。
高木 全社展開にあたっては「Jootoルールブック」を作成し、基本的な使用ルールを周知しました。ただし、ルールは一度決めて終わりではなく、実際の運用を通じて皆の意見を取り入れ、継続的に改善を加えています。導入初期には、たとえば「プロジェクトをどの単位で作成すればよいか?」といった運用ルールに迷うこともありました。Jootoは自由度が高いツールのため、今も最適な管理方法を模索する場面はありますが、都度チームで検討しながら、より効率的な運用を目指しています。
また、現在は佐々木や私がJootoの推進役となっていますが、ツールを浸透させるには、ルール決めに加えて、機能理解を深めながら使い方を整備し、表立ってリードしていく存在が必要だと感じています。
佐々木 導入後の運用についてはJooto営業担当の方にもサポートいただけています。全体会議に参加してJootoの説明を行っていただくなど、大変助かっています。
― Jootoには今後、どんなことを期待しますか?
高木 Jootoは気軽に情報を記録し蓄積できる点が大きな魅力だと感じています。特に型化されたルーティンワークであれば、タスクを複製することで業務効率化につながりますし、今後引き継ぎが必要な際にもノウハウを受け継いでいくことができます。過去に実施したタスクも後に見直すことで、PDCAを回せると思います。
佐々木 今後は、タスク管理ツールとしての利用から、より高度なプロジェクト管理ツールとしての活用へと進化させていきたいと考えています。Jootoを使うことで、スタッフのプロジェクトマネジメント能力が自然と向上し、チーム全体の業務遂行力が底上げされるような仕組みになれば理想的です。
また、全社で日常的にJootoを活用しているからこそ、使えば使うほど「こういう機能がほしい」という要望が出てきます。Jootoの営業担当の方には都度要望をお伝えしているので、今後も引き続き機能改善やアップデートに期待しています。

社名 | 認定NPO法人テラ・ルネッサンス |
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従業員数 | 106 名(アルバイト、海外スタッフ含む2025年2月時点) |
事業内容 | 地雷・不発弾被害者支援、紛争・災害被災地域での復興支援、紛争被害者への支援、及び市民を対象に地球市民意識の啓発活動など |
URL | https://www.terra-r.jp/ |