ブランディング、Web制作、デザインなど
多岐にわたる事業の案件をJootoで「見える化」
抱えていた課題
担当者が個別で案件の進行管理を行っていたため「属人化」が起きていた。
社内で作業状況を共有できるツールがなく、全体の動きを把握できていなかった。
フロアの階層が分かれていることで、社員間で情報共有をしにくい環境になっていた。
解決したこと
「案件の見える化」を実現できた。
社内全体で必要な情報を共有できるようになった。
ラベル機能を活用することで案件の状況をひと目で分かるようになった。
「シュンビン株式会社」は、1947年設立の京都府京都市にある企業だ。同社のミッションは、「中小企業の企画部を代行する会社を目指します」「お客様の売上を上げることで会社の売上を伸ばします」の2つ。中小企業をメインにクライアントの事業や課題に対し、「ブランディング・クリエイティブ」を通じて企業の売上向上をサポートしている。
同社の事業はコンサル事業をはじめパッケージデザインやWeb制作、建築デザインなど多岐にわたる。Jooto導入前は、ジャンルの幅が広い多くの案件を各担当者が個別で管理。全体的な動きを把握できなかったため、「属人化」が課題となっていたという。同社では、業務改善を図るべく「案件の見える化」の推進を目的にJootoを導入。活用方法や効果についてお話を聞いた。
一升瓶の回収・洗浄事業から
企画・制作、マーケティング業へ事業転換
― 御社の事業内容について教えてください。
弊社では、「ブランディング・クリエイティブ」を通じて中小企業の売上向上支援を行っています。事業内容は、商品企画やブランディング支援、Webサイト制作、パッケージデザインなど。オフィスや店舗のデザインなど建築に関わる事業も展開しています。
弊社の特徴は、クライアントとともに戦略を練る「伴走型」で支援している点です。クライアントの事業や課題に対し、コンサルティングだけでなくクライアントと一緒に「どうしたら売上が向上するか」を話し合いながら、必要な施策を考えています。
― 1947年設立と伺っていますが、当時から今のような事業を展開していたのですか?
いいえ、実は、弊社の前身は大正時代に京都・伏見の酒造蔵に向けて行っていた和樽製造業です。戦後、日本酒の容器が樽から一升瓶に移行する中、和樽製造から市中の一升びんを回収して洗浄・販売する事業に転向しました。
しかし、時代が経つにつれて紙パック等の他素材が登場。一升瓶の回収・洗浄の需要が少なくなり、新たな施策として始めたのが自社でデザインした瓶を販売する「シュンビンプロジェクト」でした。自分たちで瓶のデザインや設計、製造依頼、マーケティングを行い、後に瓶の包装や外箱も含めたトータルパッケージも提案するようになりました。
現在行っている中小企業への新事業を始めたのは、2004年です。「シュンビンプロジェクト」を始めた当初、社内にはマーケティングのノウハウがなく、試行錯誤しながらプロジェクトを形にしていきました。この経験から「過去の自分たちのように新しい事業へチャレンジするもののリソースがなく悩んでいる中小企業を支援したい」との思いが生まれ、「中小企業の企画部を代行する会社」へ転向。クライアントへさまざまなアプローチを重ねる中、パッケージデザインだけでなくWeb制作や運用支援、建築、空間デザインなど事業を拡大していきました。
― Jootoを活用されている部署と業務内容について教えてください。
社内全体でJootoを活用しています。弊社には複数の部署がありますが、今回は「プロデュース部マーケティング課」における活用方法についてお話しします。「プロデュース部」は「プロデュース課」と「マーケティング課」に分かれています。マーケティング課の業務内容は、メールマガジンやダイレクトメールの配信及びホームページや電話による問い合わせ対応です。新規クライアントの見込みがある企業から問い合わせが来たら先方の要望をヒアリングし、実際に企画・提案を行うプロデュース課に繋いでいます。
事業拡大につれて社内で
情報共有する機会が少なくなり属人化が進んだ
― Jooto導入の背景をお聞かせください。
担当者が個別で各々の案件の進行管理を行っていたのですが、社内で作業状況を共有できるツールがなく全体の動きを把握できていませんでした。クライアントへの対応は、メールとチャットツールがメイン。「誰が何をしているか」が分かりにくく、業務の属人化が起きていました。
結果、クライアントからの問い合わせに対して担当者以外で判断できず、すぐに対応できない状況に陥りました。そこで、社内で「案件の見える化」の推進チームを発足。当初は別ツールで対応してみたものの、社内全体に浸透するまでには至りませんでした。
このような理由から他に管理ツールがないかを探していたところ、Jootoを見つけました。
― Jooto導入前はどのようにして業務を進めていましたか?
瓶のデザインがメイン事業だった時は、ワンフロアで業務を行っていました。また、在宅勤務制度もなく、社員全員がオフィスで仕事をしていました。このため、社内でコミュニケーションが図りやすく、「誰がどのような案件を担当しているのか」を自然と把握できていました。
しかし、事業を拡大する中で組織も大きくなり、ワンフロアで業務を行うことが難しくなりました。フロアの階層が分かれることで密にコミュニケーションを図りづらくなり、社員間で情報共有をしにくい環境になっていました。
― Jootoを採用した決め手は何ですか?
当初はフリープランで試験的に導入したのですが、他ツールと比較して使いやすいUIデザインだとの印象を受けました。機能を考えるとコストも悪くなく、弊社で案件管理をするには適したツールであるとの判断となりました。
Jootoを導入したことで社内全体で
各案件の作業状況を共有できる体制が整う
― Jootoの使い方についてお聞かせください。
クライアントの案件管理と他部署との情報共有に活用しています。基本的な使い方としては作業工程を色分けしてリスト化し、業務が進行したら左のリストから右のリストへタスクを移動します。
まず、クライアントから新規の依頼が来たらタスクを作成します。タスクを作成したら、メインでクライアントとやり取りをする「プロデュース課」に繋ぎ、「顧客カウンセリング」「顧客提案・見積」「デザイン・プランニング」など作業が進んだら該当するリストにタスクを移動します。
クライアントからヒアリングした内容や社内での引き継ぎなどは、全て各タスクのコメント欄で行います。案件ごとにやり取りの内容を記録として残せるので、「あの案件ではどのようなやり取りをしているか」をスムーズに見返すことができています。
この他、社内イベントの進行や申請書類などもJootoで管理し、社内全体で共有しています。
― Jootoを導入して変わったことはありますか?
「案件の見える化」を実現できました。マーケティング課は新規依頼を受けた際に最初の窓口にはなりますが、実際にプロジェクトを進めるのはプロデュース課です。マーケティング課からプロデュース課に引き継いだ案件がどうなっているのかが気になった時、Jootoを見れば状況が分かるので助かっています。
― Jootoで便利だと思う機能は何ですか?
まず、通知設定です。私は、自身のコメントに返信が来たら通知が来るように設定しています。メールとパソコンのデスクトップに通知が来るようにしているので、必要なコメントを見落とすことがなくなりました。
次に便利だと感じたのがリアクション機能です。「誰がコメントを見たのか」がすぐに分かるので重宝しています。
ラベル機能も活用しています。弊社では、ラベル機能で案件の流入経路や作業状況をひと目で分かるようにしています。「アポ調整中」「確認中」などラベルごとにフィルターで絞り込むことができるので、「どの案件がどの状態なのか」がひと目で分かるようになりました。
「中小企業の企画部を代行する」をミッションに
新たな事業にチャレンジしていく
― 今後、どのようにしてJootoを活用していきたいとお考えですか?
ガントチャートやチェックリストなど、まだ使っていない機能を活用していきたいです。実は、導入当初はラベル機能を使っていませんでした。しかし、実際にラベルを設定してみると、それまで以上に業務を進めやすくなりました。これからも、より円滑に社内のコミュニケーションを図れるようにするために、いろいろな機能を試してみます。
― 会社として目指している目標は何ですか?
弊社では「中小企業の企画部を代行する」とミッションに掲げ、ブランディングやデザイン、Web制作、建築など幅広い分野から中小企業をサポートしています。役職に関係なく意見を言える社風なので、社内全体でクライアントの売上アップに繋がるための提案ができる環境です。今後も、クライアントの売上を向上させるために必要なことであれば、新たな事業にも積極的にチャレンジしていきたいと思います。
社名 | シュンビン株式会社 |
---|---|
従業員数 | 45人(2023年6月現在) |
事業内容 | ブランド戦略コンサル、新規事業戦略コンサル、CI・VI、パッケージデザイン・制作、Web制作・運用支援、空間・建築デザイン、古民家再生、イベント企画等 |
URL | https://www.shun-bin.com/ |