「人」がやるべき業務に注力するためJootoやChatworkなどの
ITツールを積極的に活用し、月間残業時間は1/2以下に

抱えていた課題

在宅勤務導入の際、出勤を前提とした業務管理方法について見直す必要があった。

各チームの業務内容をひと目で把握できる場がなく、都度リーダーに確認しなければならなかった。

タスクのやりもれが発生することもあった。

解決したこと

業務内容や進捗状況が可視化され、タスクの見落としがなくなった。

スタッフ同士で業務のフォローをし合う場面が増えた。

業務の効率化を図れたため、残業時間を減らすことができた。

「税理士法人九段会計事務所」は、東京都千代田区にある会計事務所。都内や神奈川・埼玉・千葉の一部地域の中小企業や個人の会計・税務に関するサポートを行っている。

同社がJootoを導入したきっかけは、コロナ禍により在宅勤務が増えたこと。同社ジェネラルマネージャーの矢合真弓(やごう・まゆみ)さんによると、同社ではもともと出社を前提とした勤務体制で業務を進めていた。しかし、コロナ禍により在宅勤務を導入する必要が出てきたため、クラウド上で業務管理できるツールを探していたのだという。

現在、同社では申告業務の管理や書類の処理業務にJootoを活用しているとのこと。導入後、現在に至るまでに何をしてきたか、どのような変化が起きたのか。矢合さんに詳しくお話を伺った。

都内や関東近辺で活躍する企業の税理業務を支援する会計事務所

― 御社の事業内容について教えてください。

都内や関東近辺の一部エリアの企業を対象に、会計や税務を請け負っています。具体的な業務は、法人・個人の確定申告業務や相続税申告、税務相談、会計帳簿の作成、経理代行など。また、経営計画や予算作成をはじめとする経営サポートも行っています。

取引先は主に中小企業ですが、スタートアップから老舗企業と幅広く、また個人のクライアントも支援しています。

― 矢合様の役割についてお聞かせください。

私は事務所の業務全体を管理しています。私自身も顧客を担当し、取引先との窓口を担う機会も多くあります。また、申告書作成をはじめとする書類の処理を担う「処理業務チーム」の管理者を兼任しています。

― 御社の従業員数と部署編成について教えてください。

2022年12月現在、弊社の従業員数は29名です。取引先との窓口や申告書の作成を担当するチームと、その業務をサポートするアシスタントチームの2チームに分かれて業務を進めています。

使い慣れたChatworkと連携できるのがJooto導入の決め手に

― Jootoの導入に至るまでの背景についてお聞かせください。

弊社では、もともとオフィス勤務を主体とした業務管理を行なっていました。しかし、コロナ禍で在宅勤務を導入する必要性が出てきたため、出勤を前提とした管理が難しくなりました。そこで、クラウド上で業務管理ができるツールの導入を検討。もともと社内でのやり取りをChatworkで行なっていたことから、同ツールと連携できるJootoを採用しました。

― Jooto導入まではどのようにして業務を進めていましたか?

申告業務や各種届出の管理はホワイトボードで行なっていました。納税地や事業所名など税務処理に影響する変更がある場合、税務署や役所へ届出書を提出する必要があります。変更内容に応じて必要な届出書をチェックする、届出書を作成するなどの業務をホワイトボードで管理していました。

処理業務についてはChatworkとGoogleスプレッドシートで管理していました。申告チェックや月次処理、届出業務など何か作業が発生した際、まず取引先との窓口を担当するチームの担当者がChatworkでアシスタントチームのリーダーへ作業を依頼。依頼を受けたアシスタントチームのリーダーが必要事項をGoogleスプレッドシートに転記しており、転記の手間がかかっていました。また、アシスタントチームのメンバーは自分の業務がどれくらい発生しそうか、リーダーに都度確認しなければわからない状態でした。

― Jootoを採用した決め手は何ですか?

直感的に操作しやすい点とChatworkとの連携ができる点です。先にも申し上げましたが、処理業務についてはChatworkで作業依頼をしています。使い慣れたChatworkと連携できる、これまで使用していたChatworkIDをそのまま使えるのはありがたいと感じました。

Jooto導入後に残業時間が大幅削減、生産性向上に繋がった

― 現在の御社の出社状況を教えてください。

今は、スタッフ全員が週に2日を上限として在宅勤務しています。毎日、誰かは在宅勤務している状況です。出社しているスタッフと在宅勤務中のスタッフとのやり取りは、基本的にChatworkで行なっています。業務に関する連絡をする時は、Jootoのタスク内に ChatworkIDを入力し、該当スタッフのChatworkへ通知。オフィスでも在宅でも、すぐに業務内容を確認できる状態にしています。

― 具体的にどのような形でJootoを運用していますか?

まず、申告業務の管理です。申告業務とは、取引先の税務申告に係る業務全般を指します。個人の場合、毎年3月15日が確定申告の期日です。法人の場合は、企業によって決算期が定められています。このため、毎月、申告業務が発生している状況です。

私たちは税金を計算するための書類や、納付額確定の根拠となる書類などの作成を行います。申告書の作成には、売上や経費、資産の仕訳をして決算書を作る必要があります。申告業務は期限が定められているので、誰がどこまで作業を進めているか、誰がチェックするかなどのタスクをJootoで管理しています。

また、処理業務の依頼にも活用しています。処理業務は主に2つ。1つは、取引先から送られてきた請求書や通帳の写し、領収書、給与明細原本などをスキャンする「スキャン作業」。もう1つは、収支項目を確認して、勘定科目ごとに振り分ける「仕訳作業」です。顧客1社に対して複数人で処理をするため、誰がいつまでに何をするのかを明確にする目的でJootoを利用しています。

― Jooto導入後、どのような変化が起きましたか?

スタッフとしてもチームリーダーとしても、共に業務管理をしやすくなりました。導入前は顧客担当窓口スタッフに確認しなければ分からなかった業務の詳細を把握できるようになり、やるべきタスクの見落としが少なくなったと感じます。

また、「誰がどのくらいの難易度の案件をいくつ抱えているか」が可視化されることで、チームリーダーはもちろん、全スタッフが各スタッフの業務量をひと目で把握できるようになりました。スタッフの間でも「この業務、手伝いましょうか?」と、お互いをフォローし合う場面が増えてきたと思います。

月平均の残業時間も削減できました。Jooto導入前の残業時間は月平均30時間でしたが、現在は月平均12時間程度。在宅勤務導入の際、Jootoをはじめ複数のクラウドツールを採用したこともあり、確実に生産性は向上したと感じています。

より質の高い顧客対応をすべく組織規模の拡大を目指す

― Jootoで気に入っている機能は何ですか?

「ラベル」です。プロジェクトによって違いはありますが、作業工程や業務の難易度、優先度などのラベルを設定しています。ラベルごとにフィルターをかけることで「どのステータスが何件残っている」が分かるため、業務の進捗状況や優先度を把握しやすくなりました。

【プロジェクトボードの画像】

「チェックリスト」も便利です。私たちは1つの案件を複数名で担当しているため、「誰が何をどこまでやっているのか」を明確にしておかなければなりません。特に申告業務の場合は顧客担当窓口チームと処理業務チームで作業をするスタッフが異なるので、進捗状況の細かい管理が重要となります。

また、顧客担当窓口チームとアシスタントチームでは細かい部分で作業内容に違いがあるため、チームごとにチェックリストが作成できるのも助かります。さらに、異なる案件でも同じ工程を踏む業務については、チェックリストを保存してコピーして使っています。

― 今後の目標をお聞かせください。

将来的に、今よりも倍以上の人数の組織にすることを目指しています。弊社としては、顧客に対して「“人”でなければできない業務」を当社の価値として提供していきたいと考えています。しかし、「“人”でなければできない業務」を提供しようとしても、顧客の希望が大きくなればなるほど、我々の人員に余裕がないと対応は難しくなります。多くの顧客の要望に対応し、希望を叶える体制を作るには事務所の規模の大きさが重要です。

そうは言っても、人員を増やした結果、社内でやるべき作業が増えて顧客対応が疎かになってしまえば本末転倒です。事務所の規模が大きくなっても質の高い顧客対応をするには、ITの力を借りるのも手だと思います。「“人”でなければできない業務」をするためにJootoのようなITツールが必要な場面が出てきたら、積極的に取り入れていきたいです。

社名 税理士法人 九段会計事務所
従業員数 29名(2020年5月時点)
事業内容 税理士業
URL https://www.kudan-tax.jp/

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