法令を遵守しつつ周辺業務の情報を一元化し生産性を向上
カイゼン可能な領域を見定め「介護DX」を推進
抱えていた課題
職員全員が1冊の申し送りノートで情報を共有。記入漏れによる伝達ミスが起きやすい状況だった
処理しきれず後回しになる業務課題が発生。解決に向けた過程の振り返りも実施できていなかった
業務マニュアルなどの保管場所が統一されておらず、必要な際にすぐに見つけられない状況だった
解決したこと
各職員がJootoに申し送り事項をタイムリーに入力できるようになり、伝達ミスが減少した
Jootoに日々の課題を記録し、役職者会議でしっかりと議論。業務の振り返りもできるようになった
業務マニュアルはJootoに一元管理としたため、Jootoを見れば必ず欲しい情報がある状態になった
特定医療法人社団潤恵会 ひのき介護医療院は、東京都足立区にある総合介護サービス事業所だ。介護医療院・ショートステイ・通所リハビリテーション・訪問介護・居宅介護支援事業といった介護福祉サービスを提供し、利用者がより充実した生活を楽しむためのサポートを行っている。
同院では、職員間の業務連絡や業務管理の効率化に向けてJootoを導入した。導入前の課題感や導入後の効果について通所リハビリ センター長 白 宰銖(ぺく・ちぇす)さんに、詳しくお話を聞いた。
地域の健康と福祉を支える
総合介護サービス事業所
ひのき介護医療院は、介護医療院・ショートステイの入所事業と、通所リハビリテーション・訪問介護・居宅介護支援事業の5つの機能を有する総合介護サービス事業所です。当施設の向かいにある敬仁病院の関連事業所として2009年に開業して以来、ご利用者さまの心身機能の維持向上と、生き生きとした生活を送って頂くためのお手伝いをしています。
「ひのき」の名前は当施設にあるひのき風呂が由来です。屋上庭園には季節の花々が植えられ、遊歩道には金木犀が咲く緑豊かな憩いの場となっています。お食事やレクリエーションにも工夫を凝らしており、「通うのが楽しみになる」施設を目指しています。
生産性向上に向けて業務を見直し。
ノートでの申し送りは伝達ミスが起きやすく、
資料の保管場所もバラバラだった
― Jooto導入前は、どんな課題があったのでしょうか?また、Jooto導入を決めたきっかけについて教えてください。
介護業界にとっては人材不足の問題は大きく、生産性向上が業界全体の課題となっています。
Jooto導入前、当院でも書類作成や申し送りには多くの時間を費やしており、有資格者がご利用者様へのケアに充てる時間が短くなってしまうことや、時間外労働の増加に繋がることが懸念となっていました。
そして職員間のチーム連携を図るためには、情報が錯綜しないよう二重三重のチェックが必要です。そうした中で、特に3つの点が課題となっていました。
一つは、「業務連絡」です。導入前は、全員が一冊の申し送りノートに記入していたのですが、紙ベースの運用には多くの時間が割かれ、記入漏れによる伝達ミスのリスクも起きやすい状況でした。
次に「業務課題の管理」。日々の業務課題を処理しきれず、どうしても後回しになることがありました。また課題解決に向けた過程の振り返りが十分にできていませんでした。
そして「情報の整理」。業務マニュアルなど、資料の保管場所がバラバラになっていたため、探すのに都度手間がかかっていました。
Jootoなら、これらの課題を解決できそうだという期待があったこと、そしてチャットアプリと連携できることや、テレビCMを見たことも後押しとなって、導入を決めました。
タイムリーな情報共有で伝達ミスが減少。
Jootoは仕事の起点になり、
職員からは新たな活用アイデアの提案も
― Jooto導入の効果について教えてください。
当初は、役職者会議で業務課題を議論するためにJootoを活用していました。各自がそれぞれのタスクと進捗を記載することで、会議での確認がスムーズに。また、解決した課題の数が明確になったため、仕事の振り返りをしっかり行えるようになりました。
そして職員同士での申し送りにもJootoを使い始めたところ、伝達ミスが減りました。Jootoは、その場で記録ができるので、記入漏れなくタイムリーな情報共有が可能です。また、手書きの手間を無くせたことで、精神的な負担も和らぎました。
各種業務マニュアルも、Jootoに一元管理しています。Jootoを開けば職員は確認すべき事項を全て確認できるという環境を整備できました。職員は出勤後にJootoにログインすることが、仕事の始まりとなっています。
― Jooto導入時に特に気をつけたことなどは、ありますか?
介護業界では、特定の記録や資料作成に関しては法令で定められたルールがあるのですが、Jootoはそれ以外の周辺業務の課題解決に使用することを、あらかじめ明確に決めました。
また、最初は役職者が導入し、その後全職員に展開することにしました。Jootoの使いやすさと視覚的な分かりやすさは、最初から好評でしたが、利用範囲と運用方法を十分に検討したうえで、全職員に展開するタイミングを見極めました。
職員からは、他の記録用ツールよりも、タブレットでの操作性や見やすさが良いとの反応があり、スムーズに運用を開始できました。今では職員側からJootoを活用した提案もあがってくるまでになりました。各職員が個別に受け持っている業務管理にも使用していこうと、準備を進めています。
多様な業務をプロジェクト化。
進捗状況の更新はタブレットからの操作も便利
― Jootoで便利に思われた点があれば教えてください。
さまざまな情報を集約し、整理できる点が最も便利だと感じています。
たとえば、通所リハビリテーション事業では「リハビリ」「認知症ケア」「入浴介助」「レクリエーション」といったサービス提供や、新規利用希望のお問い合わせ、空き状況管理など幅広い業務があります。Jootoでは、各業務に対応したプロジェクトを簡単に作成することができ、またプロジェクトに応じたメンバーを編成できて良いですね。
タスク内の進捗状況はチェックリストで把握しています。また、タスクは状況に応じてドラッグし、リストに整理しています。パソコンでもタブレットでも操作しやすいです。
― 今後どのようにJootoを活用していきたいとお考えでしょうか?
介護DXは、生産性向上の取り組みとして介護業界全体に課された課題だと考えています。
私たちの仕事は対人支援のサービスであり、すべてを機械化することはできません。しかし、人と人とが支え合う仕事の土台としてテクノロジーの力を導入することで、ご利用者様も職員も笑いあえる仕事の在り方を作っていきたいと思います。
Jootoを導入したこともあり、職員から新しい発想のアイデアが生まれています。アイデアを集約し、練り上げ、形にして、ご利用者様へ還元するサービスを展開していきたいです。そして、その情報整理のツールとして今後もJootoを活用していきたいですね。
社名 | ひのき介護医療院 |
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従業員数 | 41名(2024年1月10日現在) |
事業内容 | 介護保険事業の中で、介護施設としての介護医療院、居宅サービスとしての通所リハビリテーションサービスを提供。 |
URL | http://keijin-hospital.or.jp/ |