プロジェクト管理の要諦は、「点と線でのタスクの可視化」と「学習コストの低さ」を実現するツール

抱えていた課題

開発において想定されるトラブルを未然に防ぎたい

学習コストが低いツールを利用したい

解決したこと

違和感を事前に察知し、トラブルを防止できるマネジメントの実現

タスク管理に馴染みのなかったメンバーのタスク管理が習慣化

「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」のヒットでも知られる株式会社Craft Eggは、サイバーエージェントグループの一員である。同社は「人生を豊かにするコンテンツをつくる」というミッションの下、スマートフォンゲームを中心としたコンテンツの提供をしている。

今回は、サイバーエージェント入社当時からスマートフォンゲーム開発業務に携わり、若くして複数のタイトルをプロデューサーとして率いてきた竹内恒平(たけうち・こうへい)さんに、ソーシャルゲーム開発におけるプロジェクト管理の要諦や、ツールの選定ポイント等についてお話を伺った。

経験をベースに、開発トラブルを未然に防ぐ仕組みを構築

― 竹内さんの現在の業務内容について教えてください。

竹内恒平(以下、竹内):私の所属する開発部は、既存コンテンツの運用を担うチームと、新規ゲームタイトルの制作を担うチームがあり、私は新規タイトルのプロデューサーを担当しています。

株式会社Craft Egg 開発部 竹内恒平さん
株式会社Craft Egg 開発部 竹内恒平さん

新規事業なので、詳細についてはお話しできないのですが、チーム自体は昨年(2019年)後半に起ち上げたばかりです。フェーズとしては現在企画立案やプロトタイプを制作する初期段階で、10名ほどのチームメンバーがおります。今後、本開発のフェーズになれば、50名程度の規模になるかと思います。

― プロトタイプの段階からタスク管理ツールを導入することは一般的なのでしょうか。

竹内:もちろんスケジュールの管理は求められますが、開発初期段階では、本格的なタスク管理やスケジュール管理が必ずしも必要とされるわけではないと思います。

しかし、私が過去に携わったプロジェクトや、開発トラブルの経験から、タスクやスケジュール管理の重要性は思い知らされていました。経験上、開発遅延などのトラブルが生じる原因は、単純なタスクの抜け漏れや、企画、デザイン、開発などの各セクションのハブとなるリーダーがプロジェクト全体を把握しきれていなかったり、コミュニケーションロスだったりと単純なものが大半でした。 また、中にはタスク管理ツールでの管理が追いついていなかったり、運用によって逆に効率が落ちてしまうなど、管理ツールに関連して発生している問題もありました。

そこで今回のプロジェクトでは、本開発に入る前に、チーム全体で使えるタスク・プロジェクト管理ツールをある程度検証して、チームとしてフィットするツールを導入することが必要だと考えていました。 そこで初めに、いくつかのプロジェクト管理ツールを試用して、最終的にJootoを導入しました。

― 複数のツールをどのような観点で選定されたのでしょうか。

竹内:大きくいうと2点あります。1つ目は、プロジェクト管理では、点としてのタスクと、線や面として全体を俯瞰したガントチャート、その両方を可視化する必要があると感じていたことです。どちらか一方のみの場合、タスク漏れに気づけなかったり、逆に全体が把握できずに視野が狭くなってしまうため、タスク管理とガントチャートをシームレスに行き来しながら管理をできることを重要視していました。

2つ目のポイントは、ツール導入に際しての学習コストの低いということです。先ほどお話ししたとおり、現在は10名ほどのチームですが、本開発になると総勢50名程度まで増えると見込んでいます。その中にはデザイン、イラスト、シナリオなど、あまりタスク管理ツールに慣れていないようなメンバーも多く参画します。

世の中には、多くのエンジニアに親しまれているタスク管理ツールもありますが、それが非エンジニアにとっても使いやすいものであるとは限りません。そこで、シンプルな機能性、だれでも直感的に理解しやすいUI・デザインといった面からツールを評価しました。

実際、タスク管理ツールを使ったことがないデザイナーたちも、今回Jootoをすぐに使えるようになっていたので、学習コストの低さを実感しています。本開発フェーズから参加するメンバーにおいてもスピーディーな活用が期待できます。

― Jootoを導入したことで、タスク管理に慣れていなかったチームメンバーもすぐに活用できるようになったのでしょうか。

竹内:ツールが「使いやすい」ことと「ツールの利用を習慣化」することは別で、前者は後者の必要条件ですが、十分条件ではありません。そこで、チームメンバーのタスク管理を習慣化するために、マネジメント側が工夫をして仕掛けを考えたり、働きかけをしたりする必要はありました。

1つは、チャットツールのSlackとの連携です。Slackはコミュニケーションツールとして、Jootoはタスク・スケジュール管理ツールとしてそれぞれ優れた面があり、連携させることでそれぞれの特徴をより活かすことができます。私のチームでは、Slackで「Jooto更新」というチャンネルを設けて、Jootoでタスクが作られたりスケジュールが更新されたりした際、全員に通知が届くようにしています。

あわせて、セクションのリーダーが「皆、タスク上げてね。確認してね」といった、タスク管理を促すメッセージを、適宜Slackで連絡するようにしています。

やはり、ただツールを用意するだけでは、習慣となるまでのハードルはけっこう高いのではないかと思います。旗振り役を用意して、初めのうちは適宜コミュニケーションをとってもらうことで、タスク管理に馴染みがなかったメンバーたちにもその習慣が根付くように工夫をしなければなりません。

― 他にも、タスク管理で工夫なさっているところはありますか。

竹内:先の話と少し矛盾するように聞こえるかもしれませんが、必ずしもチームの全員がスケジュールやタスクを細部まで把握しなくとも良いとしています。
各セクションのリーダーや、セクション間のハブとなるメンバーは、プロジェクト全体に重大な影響を及ぼすため、必ずタスクやスケジュールを緻密に把握してもらいます。

一方で、特にクリエイターは、全体を俯瞰するよりもそのとき担当している業務に100%集中してもらったほうがいいという場面もあります。そういう人にはJootoにタスクを上げてもらうものの、細かく応答することは求めません。

クリエイターには「納期にはきちんと間に合わせなければいけない。でも焦らずに、良いものを作ってね」といった、バランスを考えた繊細なコミュニケーションも必要になります。そのような微妙なニュアンスを伝えるときは、やはり顔を付き合わせてのコミュニケーションが一番です。どんなツールも手段に過ぎませんから、それが力を発揮する場面では大いに活用したいですが、全てをツールに頼ろうとは思っていません。

― Jootoによって、竹内さんご自身のお仕事が変化した部分はありますか。

竹内:私が担当しているのはプロデューサー業務や企画業務なので、プロジェクト全体の運営をどうしていくかを考えたり、あるいは対外的な折衝などに時間を取られたりすることが多く、業務時間中は個々のタスクの細かいところまで、なかなか気が回りません。

そんな日々の中で、毎朝まずJootoを開き、チームメンバー全員のタスクを一覧で確認します。すると、なにか“穴”というか違和感のようなものを感じることがあります。「これどうなっていたかな」とか「ここ大丈夫かな」といった、気になる部分がパッと目に入るんです。

そこから、「後で担当者に声を掛けておこう」とか「補足の資料を渡しておこうか」といった、自分がやるべきことの決定方法をルーティン化しています。“穴”が広がらないうちに、先手を打つようなイメージです。Jootoのタスク一覧で、違和感のある部分をパッと見つけられ、クリックすればすぐ詳細を確認できるのが、非常に助かっています。

難易度が高まるからこそ、個の力に加えてチームとしての化学反応が重要

― 最後に、竹内さんが目指したいチーム像があれば教えてください。

竹内:私たちが作っているスマートフォンゲームは、昔と比較すると、ビジュアルも機能も大幅に進歩しています。それに比例して、開発難易度や開発チームの負荷も格段に上がっています。そのため、良いプロダクト、勝てるプロダクトを作るためには、開発チームメンバー個々人の能力が高いだけではなく、チームとして動くことで化学反応を起こしたり、また互いに補完しあえたりする関係ができていることが大切です。

そして、そうしたチームを目指すため、障害を排除してメンバーが気持ちよく動けるような環境を整えることは、私の役割だと考えています。Jootoなどのツールもその一つとして、チームの快適な業務環境整備に役立ってくれることを期待しています。

取材・編集:椎原 よしき 撮影:関 竜太

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