愛知製鋼株式会社

週報からJootoへ
マネージャーの進捗確認業務は週4時間から30分に短縮し、
不要な会議も削減された

抱えていた課題

週報を読み込み、進捗状況や報告内容をエクセルに転記していた。情報精度のばらつきによりマネージャーの業務負荷が高く、タスクの抜け漏れリスクが高かった。

フォローが必要な問題をリアルタイムに把握し、対応することが難しかった。

担当者しか情報を持っていないなど、タスクの情報共有に課題感があった。

解決したこと

情報の集約により、マネージャーが担当者の情報整理にかけていた時間は週4時間から30分に短縮。不必要な会議も削減された。

進捗状況を可視化、随時報告の体制ができたことで進捗把握とフィードバックが迅速にできるようになった。

担当以外のメンバーもJootoでコメントし合うなど、マネージャーのマネジメント範囲を超えた関係者全員で取り組む雰囲気を醸成できた。

愛知製鋼株式会社は、愛知県東海市に本社を置く、トヨタグループ唯一の素材メーカーだ。自動車産業をはじめ、産業機械、IT、エレクトロニクス、医療、農業といった幅広い分野で使用される素材を世界中に供給し、暮らしを支える基盤を創り出している。

同社 開発本部 未来創生開発部 ソサイエティー部品開発室では、管理業務の効率化を目的にJootoを導入。導入前の課題感や導入後の効果について開発本部 未来創生開発部 ソサイエティー部品開発室 試作・評価チーム長 河野 剛健(かわの・たけし)さんに、詳しくお話を聞いた。

「よき社会は、よき素材から。」
高品質な製品を世界に供給する
トヨタグループ唯一の素材メーカー

愛知製鋼株式会社

― 愛知製鋼株式会社について教えてください。また、河野さんのお仕事についても教えてください。

愛知製鋼株式会社は、1940年に創立されたトヨタグループ唯一の素材メーカーです。創業者である豊田喜一郎の「よきクルマは、よきハガネから。」という理念は、「よき社会は、よき素材から。」というミッションへと進化し、引き継がれています。自動車産業はもとより、産業機械・IT・エレクトロニクス・医療・農業に至るまで、暮らしの中で利用される多様な素材を世界に供給しています。

当社は、クルマづくりに欠かせない鋼の製造を原点としながら、鍛造品やステンレス鋼に加え、材料技術・磁気技術・表面処理技術を組み合わせた、電子材料・部品、ボンド磁石、歯科用磁性アタッチメント、磁気センサ、金属繊維に加え、植物への鉄供給材など社会に貢献できる幅広い製品を製造、販売しています。私は磁気センサの製品開発を担当しており、具体的には製品開発の進捗管理、5名のチームメンバーのフォロー、開発業務フローの仕組みづくり、さらにお客様への技術サポートを行っています。

磁気センサについて、あまり意識はされないかもしれませんが、普段の生活や産業にとって欠かせない存在です。たとえば、スマートフォンのナビゲーションシステムにも磁気センサが使われています。地球の磁気の流れをセンサが検知することで、方位を正確に把握することができ、迷わず目的地に到達できるようサポートしているのです。また、食品や工業製品に含まれる0.1mm以下の微小な鉄片を検出する例もあり、社会に対する安心、安全を提供する活用もされています。

週報をエクセルに転記し業務を管理
作業負荷が高く抜け漏れリスクも高かった

― Jooto導入前は、どんな課題があったのでしょうか?

以前はメンバーが週報を送付し、それをマネージャーが確認したうえで個別ヒアリングを行う体制をとっていました。また、マネージャーは進捗状況や報告内容をエクセルに転記していましたが、この方法では詳しい進捗状況、関連情報が不明瞭になっており、報告の基となる情報を探す手間や転記作業の抜け漏れリスクが大きな課題でした。さらに、フォローが必要な問題が発生してもリアルタイムで把握、対応することが難しく、対応履歴管理の記録をしていくと帳票が見づらくなっていくという悩みがありました。メンバーにとっては、問題発生時、状況説明の会議開催、会議資料作成が発生するため、小さなことの相談がしづらいといった報告に対する抵抗感がありました。

私が2024年4月にマネージャーに就任した際、従来の方法では業務管理が難しく、プロジェクトを円滑に進められるか大きな不安を感じていました。私はマネジメント未経験だったこともあり、新たな手段が必要だと考えました。そこで、「仕事を見える化する」という文化が会社全体で重視されていることもあり、業務の可視化を実現できるツールを検討し始めました。

画面の使いやすさ、動作の早さ、
システム維持コストの3点を重視し
Jootoの導入を決定

愛知製鋼株式会社

― Jootoを選んでいただいた理由について教えてください。

Jootoを選んだ理由は、インターフェイスがシンプルで直感的に使いやすいこと、動作が早いこと、そしてシステム維持コストが低いという条件を満たしていたからです。以前は別の管理ツールを併用していたのですが、動作が重く、情報を容易に探せないこともあり、マネージャー、メンバー共に全く浸透しませんでした。そのため、この3点を選定基準として重視しました。

実際にJootoを導入しましたが、初めて使うメンバーも違和感なく、すぐに操作できました。情報入力や確認が容易になったことで情報更新の頻度が多くなり、タスクの状況をリアルタイムで正確に把握できるようになりました。当初は3か月の試験導入を予定していましたが、使用感のアンケートを取った結果、メンバーからの反応が非常に好評だったため、継続採用を決定しました。

週報に替わりJootoに情報集約。
プロジェクトの指揮系統の明確化も行い
業務効率向上へ

― 具体的に、どのように活用していますか?

今、誰が、何をしているかを把握するため、週報に替わるものとして業務内容をタスクに記載しています。また関連するデータの参照先や取組内容履歴、メンバーへの指示内容なども記録しています。メンバーには「どんな小さなことでも気になることがあったらコメントしてもよい」と伝えることにより、コメントを行うことによる抵抗感や心理的ハードルを下げるルールとしました。コメントはマネージャーのみではなく、直接関係しないメンバーも含めた全員に情報共有することで、担当チームに加え、組織としてプロジェクトに取り組める環境となっています。

プロジェクトのダッシュボード画面はテンプレートを作成しました。進捗状況を「ToDo」「進行中」「完了」の3つのリストで管理しています。予算管理についても「購入予定」「購入中」「購入済み」の3リストを使い、視覚的に状況を把握できるようにしています。私の案件ではフロー型運用とし、タスクが左から右に進む形式で、現在の進行状況が一目でわかるようになっています。

Jootoを導入するにあたり、誰が責任者で誰が主担当なのかを明確にする基本ルールを設定しました。プロジェクトの指揮系統を明確にすることにより、相談先や決裁者がすぐに分かることを前提とした業務体制としました。また運用に関する改善点など、メンバーの意見を集約する場所も設けました。不満や課題を回収しやすくし、チーム内の風通しをよくする体制としました。FAQも蓄積することで、過去の背景や理由を一つひとつ説明する手間を省き、業務効率を向上させています。

進捗管理の時間は週30分にまで削減。
網の目の細かいチェックで
抜け漏れリスクも減少した

愛知製鋼株式会社

― Jooto導入の効果について教えてください。

業務効率化や情報共有だけでなく、チームのコミュニケーションにおいても効果を感じています。

まず業務管理にかける時間を削減できました。エクセルへの転記作業がなくなり、マネージャーが進捗管理にかけていた時間は週に約4時間から30分程度に短縮しました。Jootoを導入してから、以前よりメンバーがタスク内容をより詳細に記入してくれるようになったので、個別ヒアリングの時間も省けています。

また、各案件の進捗状況がQuality、Cost、Deliveryの視点で一目でわかるようになり、状況把握と問題発生時の対応アクションが、目に見えて早くなりました。タスクに関連する情報参照先をタスク内に記録しておくことで、関連情報を探す手間も大幅に削減されています。また、タスクのコメントのメンション先を関係者も含めた範囲にしておくことで、もしマネージャーや主担当が見落としてしまっても、メンバーがフォローしてもらえるようになり、チーム全体で業務推進できる仕組みが強化されました。情報が担当とマネージャ以外の多くの人の目に触れることにより、網の目の細かいチェック体制になったことで後戻りが少なくなり、抜け漏れリスクが減少していると思います。

さらに、Jootoに大小関わらず業務報告を集約することで、メンバー間のコミュニケーションも円滑になりました。簡単な質問や回答がJooto上で完結するようになりました。説明のための会議、会議のための準備時間が減り、今までより、多くの時間を業務の進行に充てられるようにできています。

メンバー全員が「継続して使用したい」と回答
コミュニケーションが活性化し
チームの雰囲気も良くなった

― 導入後、チームメンバーの方の反応はいかがでしょうか?

導入開始から3か月後に実施した使用感アンケートでは、上長および所属メンバー5人全員が「継続して使用したい」と回答しており、Jootoの満足度はとても高いです。

以前は、動作が重いツールを使っていましたが、Jootoではそうしたストレスは一切ないようです。また、ちょっとした質問や会話がJooto上で飛び交うようになり、チーム全体の雰囲気が良くなったと感じています。新人社員が先輩社員に気軽に質問しやすくなり、コミュニケーションが活発になっています。加えて、Jootoはwebブラウザで動作するので、PCや端末を変更しても再インストールの必要がなく、その点も便利に感じています。

正直、少しは拒否反応があるかもしれないと予想していましたが、実際にはそのような反応はなく、予想以上の受け入れられ方に驚きつつも嬉しく感じています。

― 今後どのようにJootoを活用していきたいとお考えでしょうか?

導入当初はマネージャー主体で管理体制を構築してきましたが、今後はメンバー主体でルールの改善や運用を進めることで、より活発で働きやすい環境づくりを目指していきたいと考えています。

また、Jootoを情報データベースとして活用し、蓄積した情報をメンバー間で共有・展開することで、教育や新たな気づきのきっかけとなる場を作りたいと考えています。特に、プロジェクト担当者しか持っていない知識や技術をJootoに記録し、他のプロジェクトにも横展開できる仕組みを整えることで、情報、技術の属人化を防ぎ、誰でもあまり迷わずに業務を引き継げ、技術の伝承が可能になる体制を構築したいですね。

Jootoをはじめとする業務フローのデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めることで、開発スピードの向上を図り、社会に貢献できる製品をいち早く、安全かつ確実に提供できる仕組みを整備していきたいと考えています。

愛知製鋼株式会社
社名 愛知製鋼株式会社
従業員数 連結4,572名/単独2,639名(2024年3月31日現在)
事業内容 鋼材、鍛造品、電子機能材料・部品及び磁石応用製品の製造と販売
URL https://www.aichi-steel.co.jp/

営業に問い合わせる

    氏名 必須

    メールアドレス(勤務先) 必須

    会社名 必須

    電話番号 必須

    必須



    This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

    他の会社の導入事例を見る

    管理職のためのタスクマネジメント