帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギーグループ/研究室

「個人の力」で対応してきて見えた課題
Jootoでチームマネジメントに取り組む大学医局の試み

抱えていた課題

プロジェクトが増えたことで情報やファイルの管理が煩雑になっていた。

担当者が分からない、進行状況が不明などの理由で業務が滞る場面が増えた。

締切はないが重要度の高いプロジェクトが後回しになりがちだった。

解決したこと

通知機能によりリアルタイムで進捗状況を確認できるようになった。

締切が設定されていないプロジェクトを着実に進める仕組みができた。

コメント機能やファイル管理で効率的に必要な情報を探せるようになった。

東京都板橋区にある帝京大学医学部附属病院内には、「帝京大学医学部内科学講座」がある。呼吸器内科、消化器内科、腎臓内科など8つの専門グループ/研究室で構成されており、入院・外来診療に加えて研究活動や教育活動を行っている。

今回お話を伺った長瀬洋之(ながせ・ひろゆき)様は、同講座の専門グループの1つ「呼吸器・アレルギーグループ/研究室」に所属。呼吸器疾患全般の外来診療をはじめ、「喘息」の研究や学会への参加、論文執筆、医学部生に向けた教育指導など「診療・研究・教育」の3分野を軸に業務に取り組んでいる。

同研究室では、実施するプロジェクトの増加の影響で情報共有やファイル管理が煩雑になる課題を抱えていた。このような状況の中、長瀬様はチームマネジメントの重要性に気づいたという。同研究室で行われたチームマネジメントの取り組みとJootoの役割についてお話を伺った。

生命に直結する「呼吸」と「肺」に関する診療
「呼吸器・アレルギー」について研究

― 業務内容について教えてください。

主に「診療・研究・教育」の3つの分野で業務を行っています。診療については、帝京大学医学部附属病院に設けられている内科において呼吸器疾患全般の外来診療を担っています。研究に関しては「喘息」の研究をメインに、学会への参加や論文執筆を行っています。また、医師を目指す医学部生に向けた教育指導も行っています。呼吸器・アレルギー診療は総合診療において呼吸困難や喀痰、血痰などに対応する機会も多く、学生教育における当研究室の責務は大きいと考えています。

― どのような業務でJootoを活用していますか?

「診療・研究・教育」のうち、「研究」と「教育」の分野で利用しています。研究活動では研究課題や学会発表の管理、教育活動では医学部の教材や試験問題の集積・ブラッシュアップに活用。医師や秘書、研究助手、医師免許を取得している大学院生で主に活用しています。

プロジェクトの増加により見えた課題
研究室の発展を見据えてJootoを導入

― Jooto導入以前は、どのような課題を抱えていましたか?

研究室で実施するプロジェクトが増えたことにより、情報やファイルの管理が煩雑になっていました。当研究室では、まず研究課題を設定して、解決するためのプロジェクトを立ち上げます。関わるメンバーは研究室だけでなく、外部の方と共同研究を行うケースもあります。外部機関との共同プロジェクトに参加すること自体は、研究の発展に繋がるので非常に良い機会だと思います。しかし、想定以上にプロジェクトが増えたうえに各々参加メンバーも異なるため、「誰に何を頼んだのか分からない」「進行状況が不明」などの悩みも増えました。

― 導入前は、チーム内でどのようにして情報共有をしていましたか?

必要なファイルはクラウドにアップして共有。重要なファイルについては私がメールで送付し、共有していました。各メンバーへの伝達や指示もメールで行っていました。クラウドでのファイル共有については更新状況の把握ができるものの、最新ファイルがどれなのかが分かりづらい面もありました。また、ファイル作成の流れや背景が見えづらく、処理のタイミングが判断できずに後回しになりがちでした。指示した作業についても時系列的なメールだけでは重要度がわからず、優先順位がわかりにくいという問題がありました。

― 導入の背景についてお聞かせください。

当研究室は、小規模なグループであるうえメンバーも若いです。このため、私や上級医が自ら学会発表用のスライドを作成して、メンバーに発表指導を行うなど「個人の力」で対応してきた場面が多くありました。しかし、先述した課題を目の当たりにしたことで、当研究室を組織として発展させるためにも個人の力だけで済ませるのではなく、チームのメンバーの力を集結させて「良い仕事をしたい」と考えました。そこで、まずは優先度の高さを「見える化」し、研究室全体でスケジュール管理をできる仕組みを作ろうと決めました。

スケジュール管理やプロジェクト進行
自主的に研究や教育を進める意識が高まった

― 具体的にどのような形でJootoを利用していますか?

研究活動では課題ごとにタスクを作成、スケジュールを入力しています。「未着手」「進行中」「完了」のリストを作り、作業を終えたら該当のリストにタスクを移動する形で工程管理をしています。また、重要度が高いにもかかわらず、明確な締切がないことから後回しになりがち、忙殺され忘れられがちな研究についてもJootoを見れば思い出せます。プロジェクトメンバー内でスケジュールを共有し、先送りしないように意識付けをしています。

教育活動でも基本的に研究活動同様の使い方をしていますが、教材や試験作成に使用するファイル管理もしています。過去の資料を用いながら、複数人で同時に進めるため、メールでのやりとりではなく、Jootoで管理できることで、混乱することなく進めることができています。

― Jootoで便利だと感じる機能は何ですか?

まず、「通知機能」です。タスクに動きがあった時にリアルタイムで通知がメールに届くので、状況をすぐに確認できるようになりました。ワンクリックで該当のタスクに到達できるのもありがたいです。こまめにタスクの進捗状況を確認できることもあり、作業を後回しにするリスクも減りました。アプリをインストールすればスマートフォンやスマートウォッチに通知が届くのも便利だと思います。

― Jootoを導入して変わった点は何ですか?

課題としていた「研究室全体でのスケジュール管理」の仕組みを整えることができました。特に、明確な締切が設定されていない研究についてはJootoでスケジュール管理をすることで着実に進められるようになりました。

週次ミーティングの進め方も変わりました。導入前はホワイトボードに板書をし、スマホで撮影。しかし、ホワイトボードの内容を消したら分からない、撮影してもいつ書いたものかが分からないなど不便な面があったのも事実です。今では議事録としてJootoに記録しているので、ミーティングの内容を忘れることがなくなりました。ミーティングの前日に、メンバーがJootoで進捗状況を更新する習慣も身につきました。

― 「チームマネジメント」の視点でJootoを活用できていると感じる場面はありますか?

Jootoを見ながらミーティングをしているので、その場でファイルを探す手間がなくなり、周りを待たせることが少なくなったと感じています。また、コメント欄を議事録として活用しているので、相談内容や決定事項を忘れてしまうリスクも減りました。

さらに、研究をメインで進めるプロジェクトリーダーを中心に、個人レベルでプロジェクト管理を始めています。各々自由に自分のプロジェクトを作成し、情報を共有するメンバーを自身で選んで招待するなど柔軟に対応しています。「自分たちでプロジェクトを進めるんだ」といった自主性がさらに高まると良いと思います。

研究で培った知見を迅速に発信し、
医療や医学の進歩に貢献できるチームを目指す

― Jooto導入の際、研究室の皆さまはどのような反応でしたか?

特に問題なく使い始めてくれました。基本的な使い方はすぐに覚えたようです。コメント機能やファイル共有、進捗共有など自主的に活用しています。

― 今後目指すチーム像や思いを教えていただけますか。

医療や医学の進歩に貢献できる知見を、迅速に発信できるグループでありたいと考えています。医療や研究の活動において個人的に課題だと感じているのが、何かプロジェクトを進める際に属人化しがちになってしまう点です。スキルが高い人ほど周囲に仕事を振らず、自分だけの力で進めてしまう傾向にある気がします。

しかし、これからの時代は個人の力だけで目標を達成することは難しいと思います。外部の協力を得て、チームの力を蓄えて、スピードを上げてプロジェクトを進める時代になりつつあります。当研究室も今後を見据えて、各プロジェクトを個人業務とせず、チーム一丸となって進めていく所存です。

もちろん、プロジェクトリーダーは個々人が務めます。そのうえで、メンバーが相互に助け合い、リーダーとしてサポーターとしてチームに貢献する仕組みを作っていきたいです。その仕組み作りにおいて、Jootoを有効に活用できればと思います。

帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギーグループ/研究室
社名 帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギーグループ/研究室
従業員数 学内グループメンバー13名(2023年7月現在)
事業内容 研究事業、教育事業、診療業務
URL http://www2.med.teikyo-u.ac.jp/respiratory/

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